秩父宮記念スポーツ医・科学賞の受賞者決定

日本体育協会は1月14日の理事会で、長年にわたりスポーツ医・科学で業績を挙げた研究者に贈る秩父宮記念スポーツ医・科学賞受賞者を決定した。
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日本体育協会は1月14日の理事会で、長年にわたりスポーツ医・科学で業績を挙げた研究者に贈る秩父宮記念スポーツ医・科学賞受賞者を決定した。功労賞には、大橋美勝(おおはし よしかつ)岡山大学名誉教授(71)と福林徹(ふくばやし とおる)早稲田大学スポーツ科学学術院教授(68)、奨励賞には、嘉納治五郎の成果と今日的課題に関する歴史社会学的研究班=代表、菊幸一(きく こういち)筑波大学体育系教授(57)=を選んだ。

大橋美勝名誉教授は、スポーツ社会学とスポーツの学習指導論が専門。総合型地域スポーツクラブの原型となった地域スポーツクラブ連合構想をいち早く実証的に研究し、その形成や育成の課題を明確にした。その成果は、後のスポーツ振興基本計画やスポーツ少年団の諸施策に影響を与え、大きく貢献した。

福林徹教授は、世界のスポーツ整形外科医から注目を浴びた膝前十字靭帯二重再建術における半腱様筋腱の再生研究のほか、スポーツ医学で予防研究にも取り組んだ。日本臨床スポーツ医学会理事長などを務め、スポーツ整形外科の発展に尽くした。サッカー日本代表のチームドクターとしても選手を支えた。

嘉納治五郎の成果と今日的課題に関する歴史社会学的研究班は、日本のスポーツ組織の創始者といえる「嘉納治五郎」の思想と実践をひも解き、学術的価値の高い成果を生み出して一般書も刊行した。現代スポーツが抱える課題の析出に取り組んでビジョン化し、民間スポーツ組織の一層の重要性を指摘した。

日本体育協会は、「スポーツの宮様」として親しまれた故秩父宮殿下からのご遺贈金をもとに基金を設立して、スポーツ医学や科学を対象に同賞を1997年に創設し、98年から毎年、顕彰してきた。今回で第17回となる。表彰式は3月25日(水)の臨時評議員会に併せて、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行い、賞状と副賞を授与する。

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日本体育協会 プレスリリース

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