移住女子、RESASコンテストなど

特定の利益や既存の概念にとらわれない若い女性層。彼女たちの意見が反映されにくい日本社会のシステム自体を変革していかなくてはなりません。

石破 茂 です。

先週12日土曜日の「全国移住女子サミット」、13日日曜日の「地方創生☆政策アイデアコンテスト2015」はどちらも大盛況で、とても有意義な催しでした。

地域経済分析システム(RESAS)を用いて自分の住む地域の現状を分析し、地方創生に向けた政策を提言する、というコンテストには、全国から予想をはるかに上回る907件の応募があり、高校生以下の部では福島市立岳陽中学校の女子生徒さんたち、一般の部では筑波大学社会工学部都市計測実験室の皆さんが地方創生大臣賞を受賞されました。

若い方々、女性の方々が最終選考の10件に残り、賞の多くを受けられたのは決して偶然ではないと思われます。特定の利益や既存の概念にとらわれないこの層の意見が反映されにくい日本社会のシステム自体を変革していかなくてはなりません。

「移住女子サミット」に参加された方々の発言の中で特に印象的であったのは、「大学を出て、給料の高い会社に就職して、年に数回は海外旅行、ネット通販でブランド物を買うという『this is the OL』のような暮らしをしていたけれど、3・11で『お金を出しても、行列に並んでも、欲しいもの、必要なものが手に入らない東京での暮らしとは一体なんなのだろう』と思ったのが地方移住のきっかけだった」というものでした。

もちろんこのような価値観がすべてではありませんが、藻谷浩介氏が著書の中で述べておられる「サブシステムとしての里山資本主義」とも共通する考えでもあると思います。

この催しは政府として主催・後援したものではありませんが、民間の方々の発想や行動に学ぶべきものが多くあることを改めて痛感した次第です。

政府機関の地方移転について、有識者会議(増田寛也座長)のご議論を経て案を取りまとめ、本日の自民党地方創生統括本部で了承を頂きました。

研究機関についてはかなり絞り込みを行い、行政機関については来年三月末までに基本的な方針を示すこととしております。地方からのご要望にすべてお応えすることはできませんが、明治以来初の取り組みでもあり、本来の意味での政治の主導力が問われていると認識しております。

週末は19日日曜日がBSS山陰放送「地方創生 風は山陰から」平井鳥取県知事との対談番組収録(正午・鳥取県智頭町内)、水土里ネットとっとり(土地改良団体)「美しく豊かな村づくり大会2015」で講演(午後3時・鳥取県湯梨浜町内)、どんどろけの会クリスマスパーティ(午後7時・鳥取市内)。

20日日曜日は自民党鳥取県連常任総務会、総務会、臨時大会(午前11時・鳥取市内)、という日程です。

週末二日とも鳥取県内ですが、たまにこのような週末があるのも有り難いことです。

今年もあと二週間を切ってしまいました。

皆様公私共にご多忙のことと存じますが、何卒お元気でお過ごしくださいませ。

移住女子サミットの様子です。

(2015年12月18日「石破茂オフィシャルブログ」より転載)

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