興味は仕事のあとから付いてくる:シルクドソレイユで「海外インターン」をする大学生の意気込み

海外で仕事をするのって、想像以上のガッツが必要です。言語はもちろん、文化の違いや感覚の違い。

こんにちはー。 縄跳びパフォーマーの粕尾将一(@macchan8130)です。

つい最近、ラヌーバに日本人の学生さんがインターンに来ました。

シルクドソレイユでは学生インターンを採用してるんですよ。でもいままでアメリカ国内の大学生ばかりだったので、日本人の大学生が来たので驚きでした。

そこで今回は、日本からディズニーワールドに留学インターンできた「柳瀬朝木さん」に話を聞いてみました。留学インターンを考えている人にとって参考になる話ばかりでした。

【お話を聞いた人】

柳瀬朝木さん : 東海大学2年 観光学部在籍

シルクドソレイユを狙っていた訳じゃない

このショーではカレッジプログラム*1の学生さんを頻繁に見るんですが、日本人の方は初めてでした。

実は・・・私はシルクドソレイユに、ということでインターンに来たんじゃないんです。

もともと「ディズニーワールド」へ6ヶ月間の海外インターンでオーランドに来て、たまたまこの場所に配属が決まりました。

あとプログラムの最初の3ヶ月は「ディズニー・ヨット&ビーチクラブ」というリゾートで飲食の仕事をしていました。そして後半の3ヶ月でここのシルクドソレイユに配属になったんです。

そうだったんですか!?といっても、ディズニーワールド内にもほとんど日本人の学生さんは見かけませんが…。どのような経緯でディズニーワールドへの海外インターンを決めたんですか?

私は大学で「観光学部」に通っています。そこで、本格的なゼミの前の準備段階で集まるホームルームみたいなのがあるんです。ここの担当の教官に「留学したい!」という話を持ち掛けてみたら、このプログラムの事を教えてもらったんです。

最初から留学は決めてたんですか?日本国内でもインターンをしている企業は多いと思うのですが。

通っていた高校がインターナショナルな雰囲気だったんです。みんな留学するのが普通・・・みたいな。だから自分も大学に行ったら絶対に留学したいって決めてました。国内のインターンにも興味はありますが、それは3年生になってから行けばいいかなって思ってます。

海外に出るのが普通という環境があってこそ、海外インターンという選択肢にアンテナが立っていたんですね。

第一希望は異なる業務だった

観光学部に行かれるぐらいですから、もともと接客の仕事に興味があったんですか?

そうですね。ディズニーワールドのインターンにもいくつか「ロール」と呼ばれる仕事の種類があって、私は「フロントデスク」という仕事で第一希望を出しました。ホテル・リゾートでお客様の対応をする仕事です。

でも結果的に複数出した希望の中から「オペレーション」「飲食」の採用通知が来ました。

ホテルリゾートは希望者が多そうですからね。ちなみに希望の業務が通らなかった段階で、海外インターンを見送ろうとは考えなかったんですか?

それはなかったですね。たしかに第一希望とは違いましたが、ですから。

たしかに・・・どれだけの人がディズニーワールドで働きたいことか。ここで業務に拘らずにチャンスを活かしたのは素晴らしいコトとと思います。

言葉の壁、大胆なお客さんの要求

では実際にディズニーワールドで仕事をしてみてどうでしたか?

やはり言葉が一番大変ですね。言語の壁は今でも苦労してます。

ディズニーワールドには世界中からお客さんが来ますが、たとえば英語が通じない場合などはどうしてるんですか?

シルクドソレイユでの仕事のメインは「座席案内」です。なので英語が喋れなそうだなぁ…という時は「ここがAAの列だから、あなたのKKはもっと上で、左に入って…」みたいなのを。

なるほど!それなら言葉が通じないお客さんにも対応できますね。

では仕事をする中で困ったお客さんとか居ませんでしたか?

私が直接対応したのは「座席がステージに近すぎるから変えて欲しい」というモノでした。

その時はどのような対応を?

まずチケットオフィスの人に「無線インカム」で確認を取ります。座席も場所によって値段が違うので、同じ値段でできるだけ後方の座席が空いてないかをチェックしてもらったんです。

そして運よく座席が開いていたので、お客さんを後ろの席まで案内しました。

いろんな要求があるんですね・・・。座席を買う段階で気付けよ、みたいな。

アメリカだとみんな結構大胆にきますね。まぁでもそれも含めて経験というか。

海外では「言ったもん勝ち」という風潮がありますからね。

興味は仕事のあとから付いてくる

では最後に、これから海外でインターンをしようと考えている人達に向けてメッセージ等をお願いします。

日本の学生がこうして海外で働く環境ってあまりないように思います。しかもこんな大きなディズニーっていう会社で働けるって。

私自身もそこまでディズニーがとっても大好き!というわけではないし、しかも最初はフロントデスクをやりたかったんです。でもやっぱり人と関わる接客だと色んな共通点が見つかります。

今は気付かなくても、今後あの時やってよかったなぁって思える時が来るかもしれない。自分がダイレクトに興味がなくても、ぜひチャレンジして欲しいですね。

実際にやってみて初めて気づくこともありますからね。思わぬ共通点が生きてくる、というのは今すぐにはわからないものです。

今回は貴重なお話ありがとうございました!!

あとがき

海外で仕事をするのって、想像以上のガッツが必要です。言語はもちろん、文化の違いや感覚の違い。インタビューで柳瀬さんが仰っていた「大胆な要求」というのも、日本国内では味わえない感覚です。

同じ海外で仕事をしている身として、学生のうちに「海外の感覚」を身に付けおくのは大切だと思いました。

今回の柳瀬さんは巡り合わせでチャンスを掴みました。でも大学生向け海外インターンシッププログラム留学のための情報収集ページはゴロゴロしてます。気持ちさえあれば、誰でも留学や海外インターンが経験できます。

どうせなら早い段階で「カルチャーショック」を受けておきましょう。本人の希望に関係なく、誰しも海外で働く可能性がある時代ですから。

*1:アメリカ国内インターン

(2015年11月15日「なわとび1本で何でもできるのだ」より転載)