書評「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」がマジすごい!(通称:ビリギャル)

今話題のこの本しってます?「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」っていうタイトルの。(本のタイトルが長いので、、、今後通称の「ビリギャル」と呼びます)これが、最近アキモトが読んだ本の中でも、いろんな意味で「マジすごい」だったので、珍しく書評を書いてみます。

今話題のこの本しってます?「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」っていうタイトルの。(本のタイトルが長いので、、、今後通称の「ビリギャル」と呼びます)これが、最近アキモトが読んだ本の中でも、いろんな意味で「マジすごい」だったので、珍しく書評を書いてみます。

この書籍、名古屋の小さな塾「青藍義塾」の先生・坪田信貴さんが描いた、自身の塾の教え子の話で、偏差値30くらいで学年最下位のギャル(さやかちゃん)が、1年間で慶應大にうかるって話で、実話。その1年間ものの語りなんだけれど、まぁこれがすごいのよ。

1:作者の坪田さんの心の美しさと、深く広い知識

そもそも、1年間で40偏差値を上げるってすごいでしょ。さやかちゃんは「聖徳太子」ってみて、「デブだからって可哀想な名前を付けられた女子」って思っちゃう...ってくらいのところから、1年で40上げるんですからね、そりゃすごい。坪田さんは大学で心理学を学び、そこでの知見も活かした指導法とのことなんですが、その真髄も出し惜しみなく書いてあるんですよね。なので、受験ノウハウや成績アップ秘話って観点で見ても秀逸。

そしてなにより、さやかちゃんやああちゃん(お母さんね)やパパのことなどについての描写が素直で美しいんです。なんだろう、透明なレンズを通している風景が美しい、ってかんじかな。うまく言えないけれど、ステキなんですよ。

2:さやかちゃんの素直さと、ああちゃんやパパの愛情

ところが、単なる受験物語はないのです。主人公のさやかちゃんと母のああちゃん、そしてパパなど、結局やはり子ども一人ひとりには家族の問題など、いろんなことが絡み合ってるわけですよね。さやかちゃんの受験へのチャレンジの過程を通じて、子供へのまっすぐな愛情をもつああちゃん(母)の姿が浮き彫りになってくるわけです、ちょっと、格好つけたりひねたりしているお父さんだって、そう。そういう親子の愛情や時に屈折した思い、切なさなんかもすごーく感じるんですね。子供も二人できて家庭を持つアキモトは、ああちゃんの話でもう感涙、じつは2度ほどw

3:受験本であり、親子の愛情本であり、指導法であり、チャレンジの軌跡でもある

この本の特徴は、受験のノウハウ本でもあり、心理学に基づいた指導法を実感できるケース本でもあること。一方で前述の通り、ああちゃんやパパなど課題を抱えた親子がそれを乗り越えて一つの家族になっていくヒューマンスト-リーであり、しかしなにより主人公であるさやかちゃんの不可能を可能に変えていく、チャレンジの軌跡でもあるってこと。ともすると、詰め込みすぎて散漫と成るところが決してそうでなく、だれが読んでもきっと楽しめるでしょう。

おそらくそれは、事実そのものであり、そして坪田さんという素直で、それでいて暖かなレンズを通じてその事実を記されているからではないか、と思うのです。

4:ネットの口コミで60万人以上に支持され出版された成り立ち

この本の成り立ち、すごいんですよ。ご存知です?

「 storys.jp 」って、誰もが自由に物語を書けるサイトに、投稿された記事が最初。地方の名も無き塾(失礼!)の先生が書いたエピソードが感動的だ!ってことで、SNSなどでシェアにシェアが重ねられて、なんとオンラインで60万人以上が読み、感動したのが書籍化のきっかけ。出版社各社からのオファーを通じて、12月末の出版に至ったというのです。

つまりそれだけでの内容だってこと。出版前にFacebookページがメイキングを紹介するために開設されていましたが、発売前にすでに数千。。。ホリエモンの「ゼロ」よりもイイね!されていた。ネットから火がついた書籍なんです。

誰もが本当に良質なコンテンツを持っていて発信をすれば、こうして書籍になったり何十万人にも読んでもらえる可能性がある。そんなことも実感させてくれるのです。

そして何より一貫しているのは坪田さんの姿勢。

人には誰にでも可能性があるんだっていう強い信念。

絶対にムリなことなんてないんだ、っていうメッセージ。

「駄目な人間などいません。駄目な指導者がいるだけなのです」

という言葉。

この一貫したメッセージになにより心打たれるのです。

(ズドンと、こういったメッセージを書かれている冒頭の数ページを読んだところで、速攻で泣いておりました)

積極的なPR活動が始動していない段階で、既にアマゾン総合で10位以内に入ってきて、今後大ブレイクは間違いない!といってよいのでは。

ぜひ、おすすめしたい本です。

坪田信貴

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

2013-12-26

ではでは。

(2014年1月20日「秋元祥治(岐阜・G-net・OKa-Biz)の活動日記」から転載)

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