休眠預金活用法をいかに使いこなせるか。

預金者への払い戻しには全力を尽くす一方で、預金保険機構にファンドをつくり、情報公開を徹底してガバナンスをきかせた運用を目指します。

12月2日(金)、「民間公益活動を促進するための休眠預金活用法案」が参議院本会議で可決、成立しました。前国会では衆議院の財務金融委員会で審議終了し、採決の一歩手前で時間切れとなり、今国会が勝負でした。

超党派の議員連盟をつくり、3年以上かけてようやくここまでこぎつけました。

実務責任者として、衆参の委員会で答弁にも立ち、感無量です。応援してくださった皆さん、有難うございました。

この法案は、毎年500億円程度発生する「休眠預金」を使って、社会的課題の解決のための民間団体の公益活動を支援する枠組みをつくるものです。預金者への払い戻しには全力を尽くす一方で、預金保険機構にファンドをつくり、情報公開を徹底してガバナンスをきかせた運用を目指します。

子どもや若者の支援、日常生活等を営む上で困難を有する者の支援、地域活性化等の支援の3分野が対象になります。これまで、国や地方自治体が対応できなかった課題を解決するために複数年度主義で、たとえばソーシャル・インパクト・ボンドなどの革新的な手法の開発を促進します。

そして、この資金をシーズマネーとして、民間資金も調達することを通じて、国内の公益活動を活発にしていきます。

1年半以内に施行されますが、システム整備もあり、運用開始までに3年前後かかる見通しです。全国に一つだけの「指定活用団体」をつくり、そこから、資金分配団体を通じて民間の公益活動する団体に資金を出します。

NPO法人だけではなく、自治会など多くの団体が対象になります。運用の基準は内閣府に設置する審議会が決めますが、運用は民間セクターが自主的に行うことが重要です。このシステムの中で、利益相反を防ぎ、透明性の高いガバナンスをいかにつくっていくか、これからが重要になってきます。

議員連盟の仲間と共に、引き続きしっかりとフォローしていきます。

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