自民党都議が3名離脱。確実にステージが変わりつつある、東京都議会の政治情勢

議会運営に不満を持っている議員が多数存在することが明らかとなり、今回の離脱劇の影響は少なくないものと思われます。

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

台湾出張二日目の今日は、19時から22時までのシンポジウムがあった後、さらに当事者団体との意見交換会があるなど、これほど深夜までスケジュールがびっちりの視察は初めてで、けっこうな瀕死状態です\(^o^)/

そんな中ですが、台湾出張のまとめは次回にするとして、本日流れた都政に関わる重大ニュースから取り上げたいと思います。

自民党都議3人が会派離脱届、小池知事側「応援する」

期数の浅い「若手」と言われる自民党都議3名が、都議会自民党会派から離れて新会派を結成するという発表がなされました。

都議会自民党の中にも、その議会運営に不満を持っている議員が多数存在することが明らかとなり、今回の離脱劇の影響は少なくないものと思われます。

こうした動きの中で重要なポイントは、確実に都議会における政治情勢は、以前から一歩も二歩も進んだステージに行っているということです。

以前から私はブログやメディア出演などで繰り返し、「小池新党の可能性は大いにありえるが、今はまだその時ではない」と説明してきました。

「政党」というのは特定の目的達成のために同志を集めるものですから、何かを成し遂げようと思うなら「政党結成」という手段を検討するのは、至極当然のことです。

ですが一方で、「政党をつくる」ということは「敵味方をはっきり分ける」ということも意味します。もちろん連立や選挙協力などの例外はありますが、基本的には自分の政党に入ったメンバーは味方、それ以外は敵という構図が明確になってしまうわけです。

これをいま、小池知事が都政でやってしまったらどうなるでしょうか?ほぼ確実に(?)新党に入ると思われる選挙応援をした都議は3名だけで、それ以外は敵ということになってしまいます。これでは事実上、都政運営は不可能になります。

必ずしも過半数を自らの勢力で占める必要はありませんが、キャスティングボートが握れる勢力を「選挙」でつくる見通しが立たなければ、政党をつくる意味はまったくないどころか逆効果になるわけですね。

2016年8月11日ブログ記事より

反小池の「都議会与党」が三分の二を占める状況下では、予算案も条例案も通すことはできません。よって仮に「新党」というカードを切るとしても、春先の予算議会を乗り切る方法を考えながらタイミングを図るという、難しい舵取りが求められていました。

ところが現在、状況は一変しています。

自公という連立が都議会で崩れた今、第一会派がどれだけ抵抗したとしても、知事が予算案や条例案を通すことが理論的には可能となりました。これで小池知事の都政運営の選択肢は、大幅に広がったものと言えるでしょう。

そこに加えて、今回の自民党都議たちの離脱です。

「カードはたくさん持っておきたい」という小池知事がどのような選択をするかはわかりませんが、こうした状況下では少なくとも、タイミングに縛られる必要はありません

意思決定のフリーハンドを得ている小池知事による都政・都議会改革の動きは、ますますその速度を早めていくことは間違いなさそうです。

なお、私の所属する会派「かがやけTokyo」としても、下記の通りの談話を発表しています。

都議会における新たな会派結成を受けて

東京大改革と都議会改革に向けて、今回新たな会派を結成した3名の都議と連携できる部分でしっかりと連携し、因習に縛られた都議会に風穴を開けていきたいと思います。

明日の6時台にホテルを出発し、朝イチの飛行機で東京にトンボ返りです...。

それでは、また明日。

(2016年12月28日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)

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