こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
昨日のブログでご報告した通り、7時間以上に及ぶ議会運営理事会(非公開)の場での議論を経て、閉会後も「豊洲市場移転問題特別委員会」が設置される運びとなりました。
経済港湾委員会の集中審議に我々かがやけTokyoは参加することはできませんでしたが、この特別委員会には1名の参加が可能になり、両角幹事長が委員となります。
これだけ都民・国民の関心が集まり、また議会の調査能力・存在価値が疑問視される状況において、何もせずに都議会を閉会することが許されないのは当然のことです。
…にもかかわらず、特別委員会の設置を決定するのに7時間超の議論。。
最終的に特別委員会設置は、百条委員会の設置を強く主張した共産党以外のすべての会派の「共同提案」という形でまとまりましたが、ここに至るまでに紆余曲折があったことが容易に想像できます。
ひらたく言えば、どこかに特別委員会の設置に反対し、議会を閉会させようとした勢力があるということです。
「非公開」の理事会では、昨日も述べた通りその詳細を都民・国民が知ることはできません。だからといって出席者の委員があまりに外で内容をしゃべりすぎると、懲罰を受ける可能性もあります。
ほんとうにこわいせかいですね。
結果として目の前にあるのは、自民・公明・民進×2・生活者ネット・かがやけTokyoの議会運営委員会参加6会派が、特別委員会の設置を共同で提案したという事実のみです。
ちなみにかがやけTokyoは、議会運営理事会の冒頭から民進党×2・生活者ネットと共に4会派で、特別委員会の設置を共同提案しておりました。
その後にどんな議論や駆け引きが理事会で行われていたかは、ご想像にお任せするしかありません。
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なお本日の本会議では特別委員会の設置と同時に、共産党が提案した百条委員会設置案も議決されました(結果は否決)。
検討の末、かがやけTokyoは現時点での百条委員会の設置には反対をしましたので、その理由を説明しておきたいと思います。
まず大前提として、百条委員会の設置を全否定するものではありません。今後の展開次第で、速やかに特別委員会を百条委員会へと移行していく可能性もありえると思います。
ただ広く知られてきた通りこの百条委員会は、証人喚問に強制力を持ち、また偽証に対して法的な罰則を科せるなどの強い権限を持ちます。例えて言うなら、裁判で誰かを訴えて法廷に呼び出すようなものです。
現在、豊洲市場問題は論点・疑問点が多岐に渡り、ピンポイントで誰か個人を証人喚問できる段階にまで至っていません。やたらめったらと強制的に証人喚問や尋問を行い、
「調べてみた結果、その方にはなんの瑕疵もありませんでした」
ということになるのは、極力避けなければならない事態です。微々たる可能性ですが、なんら瑕疵がなかった相手に逆に訴訟される恐れすらあります。
そのため、あくまで「現時点では」特別委員会による調査にとどめ、問題点や疑惑を整理して「幅」を狭めていき、必要であれば百条委員会はしかるべきタイミングで改めて設置すべきと考えます。
以上が今回はかがやけTokyoが特別委員会の設置に賛成し、百条委員会には反対を表明した理由となります。
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というわけ都議会本会議は閉会しましたが、豊洲市場問題特別委員会とオリパラ特別委員会、そして決算特別委員会は続いていきます。引き続き、注目度が高く活発な都議会になりそうです。
閉会後は、恒例の知事の挨拶回り。すごい数のマスコミの中、身振り手振りで知事と会話する私(笑)。
都議会自民党は議員全員で知事を出迎えるなど「一時休戦」モードをアピールしていますが、長時間におよぶ議会運営委員会などを見ると、改革に向かう姿勢はまだまだ注視していく必要があるように感じます。
明日以降も知事給与削減などの議案について、順次ご報告していきたいと思います。
それでは、また明日。
(2016年10月13日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)