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サイバー攻撃は過去3年で8倍以上に。ネット時代のリスクに備える「サイバー保険」とは?

大手損害保険会社では、保障範囲を広げ、サイバー攻撃による損失額の診断サービスを提供するなど、販売拡大を目指しています。
Laptop with padlock and credit cards on keyboard. Computer systems security concept
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simpson33 via Getty Images

高まるサイバー保険のリスク

近年、企業や国家のネットワークに侵入してウェブサイトを改ざんしたり、データを盗み取ったり、サイバー攻撃のリスクが高まっています。例えば、企業などにコンピューターウィルスを送りつける「標的型メール」の数は、警察庁の調べによると、2016年に4046件。2013年から8倍以上に拡大しています。

サイバー保険の保障範囲が拡大

サイバー攻撃によるリスクの高まりを受け、損害保険会社が力を入れているのが「サイバー保険」です。サイバー保険では、サイバー攻撃で変更されたHPの修正費用や、原因究明費用、情報漏えいによる損害賠償金などを保障。

大手損害保険会社では、保障範囲を広げ、サイバー攻撃による損失額の診断サービスを提供するなど、販売拡大を目指しています。

東京海上日動では、2017年1月からサイバー保険の対象として、インターネットにつながる工場の制御システムや監視カメラなどの「IoT機器」を追加。近年、パソコンなどの通信機器以外にも多くの「モノ」がインターネットにつながり、サイバー攻撃を受け得る対象が拡大。企業のニーズに応えるカタチでサービスが開始されました。

保障の概要としては、サイバー攻撃でIoT機器が制御できなくなった場合、工場の生産が止まってしまった場合、損なわれた利益、情報漏えいなどで生じた損害なども保障の対象になっています(2017年5月現在)

サイバー攻撃による被害金額をシミュレーション

もう一社、注目したいのが損保ジャパン日本興亜です。企業のサイバーリスクを簡易診断できるシステムの提供を開始しています(2017年5月現在)。

システムでは、企業から提供された情報(従業員数、売上高、個人情報保有件数、セキュリティー対策に関する質問の回答など)からサイバーリスクを分析。賠償費用や売り上げ機会損失額など4分野における損害額を提示します。具体的な金額を例として示すことでサイバーリスクを認識してもらい、保険契約につなげていく狙い。

インターネットの成長とともに、これまでになかったリスクが次々に誕生する現代。損害保険会社に求められる役割は、今後一層大きくなっていくと考えられます。

<参考>

平成28年におけるサイバー空間の脅威の醸成などについて - 警察庁(PDF)

サイバー攻撃保険を拡充 IoT機器対象に 損保各社、休業補償も - 日本経済新聞

損保各社が診断サービス 金額でリスク認識 - 毎日新聞

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