【決定版】2016年の最新ベストホテル10はここだ!

2016年のベストホテル・カウントダウンをするには、まだ若干早い気もするけれど、もったいぶる必要もないでしょう。

今年も私たちは、たくさんの素敵なホテルの誕生を目にしてきました。2016年のベストホテル・カウントダウンをするには、まだ若干早い気もするけれど、もったいぶる必要もないでしょう。というわけで、今年オープンした世界のおすすめ最新ホテル10軒をご案内しましょう。今年の年末年始、または来年早々にでも、ぜひ訪れる予定を立ててみてください。

南米の国チリで、冒険心あるアウトドア派トラベラーに向けた高級ホテルを複数経営する、ティエラグループが新たに傘下に置いた「ティエラ・チロエ」。環境に優しいホテルの建築デザインはさることながら、ここでの一番のアトラクションは、目の前に広がる青い海。ベッドに寝そべりながらでも、ガラスに包まれたロビーラウンジでこの国自慢のカルメネールを味わいながらでも、はたまたホテル所有のボートの上からでも、じっくりとその清らかな水の美しさをお楽しみあれ。

「クッキング・アンド・ネイチャー エモーショナル・ホテル」とは、何とも直球的なネーミング。でも、ここで期待できるのはその名の通り、感情に訴える、情緒溢れる風景とグルメな食体験。ライムストーンの丘と陰った洞窟、そして"アドベンチャー"、"ロマンス"、"サウダージ"など、様々な雰囲気とエモーションをテーマに、一つ一つデザインされた客室・・・。食に関しては、食べるだけでなく、モダン・ポルトガル料理を得意とするシェフの指導の下、地元産のチーズやオリーブオイルやワインについて学びながら、自らクッキングに挑戦できるんです。

セーヌ川の左岸にイカダを下ろした双胴船の中に造られた「オフ・パリス・セーヌ」は、それだけでもユニークなコンセプト。パリの街を横切るこの川をもっと画期的に利用してほしいと思っていた人にとっては、大満足な企画でしょう。嬉しいことに、客室やサービス自体はプロフェッショナルで、コージーなサイズながらも高級感たっぷり。また、何と言っても、プランジプールとミニ・ビストロ風カクテルバーが用意された屋外デッキは、パリジャン&パリジェンヌも羨む空間になっています。

アンコールワットへの玄関口となったこの辺りに、かつて広がっていた村をイメージしてデザインされたという高級リゾートホテル「プーム・バイタン」。田んぼや丁寧に刈り込まれたガーデンに囲まれて立つのは、スティルツの上に造られた藁葺き屋根のヴィラ。カンボジアの伝統的なスタイルを、五ツ星式に提案するこのホテルでは、オープンスペースの客室空間と、そこに置かれた質の高い調度品、そこから眺める背の高いヤシの木と水面煌めくプールを楽しみましょう。

ドリンクと美味しい食べ物と、居心地良い寝床を用意した、伝統的な英国式パブ(パブリックハウス)のコンセプトを、理想的な形で実現したのがここ「ザ・ウィートシーフ」。主役となっているのは、典型的なイギリスの田舎料理を近代的にアレンジしたその食事。デザインに目がない人も、気取らずとも洗練されたインテリアに心躍ること間違いなし。とりあえずはダイニングルームに腰を下ろして、エレガントな素朴さに身を委ねてみましょう。

シンガポールのホテリエ、ロー・リク・ペン氏の目を見張るセンスには、かつてから感動を受けていた私たち。その彼が今度は、近年ホスピタリティーシーンがどんどん活発化しているシドニーに進出。「ザ・オールド・クレア・ホテル」は、丁寧に修復した歴史あるディテールと、超モダンかつ超高級な新設要素を組み合わせ、オープンと同時に世界のデザイン中毒者の"行ってみたいホテルリスト"のトップに躍り出ました。

「ホテル・ゴールドガッセ」のコンテンポラリー・デザインは、オーストリアの豪華絢爛なイメージを覆すスタイル。でも、旧市街の中心地にあるだけに、それも新鮮で、丸一日この中世の街並みを歩いた後は、逆にありがたみを感じるはず。アンティークの石材の床や素朴な木の梁といったアクセントは残しつつ、明るくポップな仕上がりは、あくまでこの街が今を生きる土地であることを思い出させてくれます。

トスカーナのお城を改造したホテル、と言っただけでも興味をそそられるけれど、築900年以上を誇る「カステル・ポローナ」には、ほかにも魅力たっぷり。元からあった建築はもちろん、スムースな石材と赤レンガやテラコッタのタイル、むき出しの木梁をはじめとする愛しいディテールを丁寧に残しつつ、現代的かつ上品なインテリアでアップデート。古いオリーブ園やぶどう園、夏はひまわりが黄色く染める緑豊かな辺りの景色にもぴったり。照れることはありません。ここを訪れたら、一日ぐらい貴族気分を気取ってみては。

憧れのフレンチアルプスでウィンタータイムを楽しむときも、やっぱりスタイルにはこだわりたいもの。角ばったピラミッドのような「ホテル・デ・ドロモント」は、ル・コルビュジエの都市住宅デザインにヒントを得て造られたということで、縦型の空間を上手に利用しながら、どの客室からも素晴らしい景色が楽しめるようになっています。思い切りスキーして過ごした後は、まっすぐ地階のラウンジへ。アルプス式に、暖炉のそばでカクテル片手に疲れを癒しましょう。

客室数はたった5部屋。デザインは気取りなくも都会的。「ヴィラ・エストラムーロシュ」は、オリーブ菜園とオーク林に囲まれた、ミニマリストなリゾートです。近年、旅上手の間で話題のポルトガルだけれど、この辺りはまだ静かで、忙しく観光するより、ゆったりとリラックスしたいという人にお勧め。ぐっすり眠って、遅めの朝を迎えたら、じっくり美味しい朝ごはんを味わって一日をスタート。インフィニティプールで日差しを楽しみ、水から上がったらお気に入りの本をおともに午後のワイン・・・そんな贅沢な時間を楽しむのにぴったりの場所です。

元記事はこちら:Tablet Hotels Magazine