ハロウィンを過ぎればホリデーシーズンの到来だけれど、ウキウキとクリスマスプレゼントのことを考える前に、恵まれない者たち、そう、生前不幸に見舞われ、今でも不可解なノイズや冷たい空気をふっと吹きかけたり、水道や電話でいたずらしたり、廊下や寝室の角に居座るようになったゴーストたち・・・のこともお忘れずに。ここで紹介する8軒はどれも、もう何年もチェックアウトしないまま、居座っているゲストがいると言われるホテルです・・・。
1.DAS KRANZBACH HOTEL
~ ドイツ|バイエルン ~
イギリスの貴婦人メアリー・イザベル・ポートマンが思い描いていたクランツバッハ城での生活は、上質のコンサートや和気あいあいとしたテニスマッチ、そして郊外の自然の中で楽しむ穏やかな散歩の時間に満たされたものでした。けれど、彼女がその夢を叶えようと動き始めた頃、第一次世界大戦が勃発。結局彼女は、城の完成を見ることなく他界しました。でも一説には、彼女の魂はまだ敷地内をうろうろとしていて、彼女の家を訪れる来客たちが快適な滞在を過ごせるよう、常に目を配っているという噂も聞かれます。
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2.THE HOLLYWOOD ROOSEVELT
~ 米・カリフォルニア州|ロサンゼルス ~
不可思議な話に溢れたロサンゼルスのホテルといえば、「ハリウッド・ルーズベルト」。ロビーの噴水の周りで踊る少女、自動的に音楽を弾き始めるピアノ、50年代映画『地上より永遠に』収録中に泊まっていた928号室に今でも訪れるという故モンゴメリー・クリフト・・・。そして229号室の鏡に映った自分がいつもよりグラマラスに見えたら、それはもしかすると、あなたを見つめ返すマリリン・モンローの姿かもしれませんよ。
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3.AUDUBON COTTAGES
~ 米・ルイジアナ州|ニューオリンズ ~
19世紀初頭、博物画集『アメリカの鳥類』を手がける間、ジョン・ジェームズ・オーデュボンが滞在していたことで知られるこのコテージ。けれど、今でもここに居座っている滞在客はオーデュボン氏だけではないようです。南北戦争中、美しい婚約者との結婚式をあと数日後に控えていながら、ここで殺されてしまった不運な南軍兵の霊は、今でも古いカントリー音楽が流れると、彼女との最後の舞を求めて姿を現すのだとか。
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4.CHATEAU MARMONT
~ 米・カリフォルニア州|ロサンゼルス ~
長年数多くの伝説的人々が訪れたホテルだけに、「シャトー・マーモント」にまつわるゴーストストーリーがあっても不思議はありません。例えば1982年、ここに滞在中、薬物過剰投与により突然死を迎えたコメディアン、ジョン・ベルーシ。それから何年も経ったある時、親子でここに滞在中、夜中いつまでも一人で笑っている息子を見てどうしたのかと質問した母親に、少年は「笑えるおじさん」が冗談ばっかり言ってて眠れないんだ、と答えたそう。二人が泊まっていたのはベルーシが亡くなったコテージだということは、言うまでもないでしょう。
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5.BOVEY CASTLE
~ イギリス|デヴォン州 ~
古いお城をリノベートする際、古くからそこに出入りしていた住人たちは、必ずしも協力してくれるとは限りません。1997年の改築中、古い娯楽室をフィットネスルームに利用しようと決めた「ボヴィ・キャッスル」の経営者たち。娯楽室には全長約3.7メートルという重厚なスヌーカーテーブルがあり、18人のスタッフが力を合わせても動かせなかったため、プロを雇い、テーブルを解体して移動に成功しました。けれど不思議なことに、テーブルは翌日また、完全に元通りの形になって部屋の中央に戻っていたのだそう。城が軍事病院だった時代、怪我を負ってここに住んでいた兵士たちは、まだまだ遊び足りないのかもしれません。
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6.CHATEAU MCELY
~ チェコ共和国|プラハ郊外 ~
パーティー好きな皇族や貴族から、世界的に知られる文豪まで、これまで何年にも渡ってあらゆる人が訪れた、長い歴史ある隠れ家的シャトーとあれば、いわく付きで当たり前。このホテルを舞台にしたホラー小説「The Ghost at Chateau McElly」の中では、ロマンティックな週末旅行のために訪れたカップルが思わぬ付き人に悩まされます。ピンクルームに泊まる時はご注意を。本や新聞を読んでいると、僧侶のゴーストがあなたの肩越しに一緒になって読書しだすそうですよ。
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7.THE FAIRMONT SAN FRANCISCO
~ 米・カリフォルニア州|サンフランシスコ ~
1906年、「フェアモント」のオープンまであと数週間という時にサンフランシスコを襲った大地震。崩れた街の中で再建が始まったものの、携わったスタッフの内2名が突然の死に至るなど、なにかと不幸が続いたのだとか。けれど、ホテルで最も奇妙な過去の存在といえば、フェアモントの創業者であるフェア姉妹でしょう。時々、寝ている滞在客を優しく撫でたりしながら、このホテルが昔ながらの立派なサービスを提供し続けていることを確認すべく、今も見守っているのだそうです。
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8.THE BOWERY HOTEL
~ 米・ニューヨーク州|マンハッタン ~
比較的まだ新しい「バワリー」にまさかゴーストなんて、と思うかもしれませんが、それがそうでもないんです。グラマラスな屋上バーのパーティーでは、なかなかお化けも姿を見せ辛いようですが、真夜中過ぎにエレベーターで自分の部屋に戻る際は、ちょっと暗いムードになるかもしれません。ホテルの後ろにある、あまりに静かな墓場に飽きたゴーストが時々一緒に乗り込んで、パーティーに誘ってもらえない無念を知らしめることがあるのだとか。
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(この記事は、Tablet Magazineの記事から転載しました)