イーロン・マスク氏「AIは、背後から撃つようなやり方で規制するべきでない」

「これは本当に大きな問題になるでしょう。それは津波のようにやってくるのです」

先の週末、Elon Muskは、人工知能に関する政府の規制を求めるコメントを発表した。

これまでも彼は、この技術が放置されることによる人類への脅威に対する懸念を繰り返し表明して来ている。

Muskは本日(米国時間7月19日)、国際宇宙ステーションの研究開発会議に参加していたが、その休憩時間中の談話の中で、参加者の質問に答える形で、この問題に対する彼の見方をさらに説明した。

Muskは、まず政府機関が設置され、AIとその利用に関する洞察を深めることを想定していること、ただしそのやり方は「背後から撃つようなやり方で」規制をするようなものであるべきではない、ということを明言した。

土曜日のNational Governors Associationに於ける、「積極的な規制」の必要性に関する彼のコメントに対して、即座に或いは近い将来に規制が敷かれるべきだという主張だと解釈した者もいた。

実際にはそうではなく、Muskは、AIの利用と開発について、事実に基いたルールを導入するために必要な洞察を求めるプロセスを今すぐ始めるべきだ、と考えているのだと語った。

Muskはこのプロセスを、FCC(連邦通信委員会)やFAA(連邦航空局)のような、業界における技術利用を規制するための、他の政府機関を設立するプロセスと比較している。

「おそらくFAAがなくなれば良いのに、と考えている人はいないでしょう」と彼は語った。

Musk自身が、起業家としてしばしば規制に欲求不満を抱いているにも関わらず、彼がAI規制に関する探求を始めることが大切だと考える理由はここにある。

TeslaのCEOはまた、なぜ彼がAIの潜在的脅威をそれほどまでに気にするのかの理由も少し説明した。

彼はDeepMindのAlphaGoの例を挙げ、多くの専門家が予想していたよりも遥かに早く、最強の棋士たちが打ち負かされたことがその理由だと述べた。

彼はまた、AI専用の処理装置の開発についても指摘した。これは、現在のGPU搭載バージョンよりもAIパフォーマンスを何桁も向上させることを目指しているものだ。

「これは本当に大きな問題になるでしょう。それは津波のようにやってくるのです」と彼は語った。

(翻訳:Sako)

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