フェイスブック、別れた恋人との思い出を非表示にする機能を開発中

11月20日にFacebookは、ユーザーが元カレや元カノにもっとうまく対応するための新ツールを実験中であると発表した。

別れはただでさえ辛いものだが、Facebookにログインする度に元カレや元カノの新たな幸せがあなたの顔に飛び込んでくればなおさらだ。しかし、だからとって昔の相手を友達解除やブロックしたいわけでは必ずしもない。どこか中間地点があるべきだ。

今日(米国時間11/20)Facebookは、ユーザーがこうした複雑な関係にもっとうまく対応するための新ツールを実験中であると発表した。ツールはユーザーが、極端な行動をとることなく、昔の相手とデジタル的に距離を置けるように作られている。

説明によると、Facebookはユーザーが交際ステータスを変更した際にこの新ツールを試すよう勧める。選択すると、その相手を「見ることが減る」と共に、相手が自分について見えるものも制限するオプションが与えられる。過去の投稿や写真の設定に変更を加えることもできる。

別れた後、両者の間に(デジタル的な意味で)一定の間隔を与えようという発想だ。

新しいオプションを使うことで、ユーザーはFacebookに対してその人物を見る頻度を減らしたいことを伝えられる ― つまり、ニュースフィードでその人の投稿を見ることはなくなり、メッセージを送ったり写真にタグ付けするよう自動的に推奨されることもない。これまでFacebookに出来たのは、サイドバーの “Photo Memories” [思い出の写真]モジュールに昔の相手が表示されなくなることだけだった。ありがたい機能だが、十分にはほど遠かった。

自分がこうした変更を行ったことが、相手に通知されることもない。近頃は友達解除されたりブロックされていることを推論するのが容易になり、厄介な状況を作り出してさらに関係を悪くする恐れがあるので、このメリットは大きい。

元相方の名前や投稿がニュースフィードから消えるのに加えて、相手が自分について見るものも制限できる、とFacebookは言う。別の画面で、現在のプライバシー設定をそのままにするか、投稿をその相手から隠すかを選択できる。

これは、昔の相手があなたを見られるのは、明示的に相手をタグ付けした場合、全体公開した場合、あるいは共通の友達のタイムラインでシェアした時だけになるという意味だ。このオプションを使うと、自分の投稿以外であっても、あなたがタグ付けされている記事を相手が見ることが制限される。

そして、昔の写真や愛の日記を燃やすことのデジタル版とも思える機能として、このたびFacebookは、過去の投稿を読み返して2人に関わるプライバシー設定を変えたり、自分のタグを外したりできるようにした。

初めてのデート? 〈バシッ、削除〉。週末のお泊り? 〈もういい〉。バレンタインのディナー?〈消滅〉。まるでそんなことは起きなかったかのように。そして、率直に言って、タグを外したりプライバシー設定を調整することは、ちょっとした快感だ。

こうした変更は個別でも一括でもできる。例えば、投稿をタグ付けされた人だけから見えるようにもできる、とFacebookは言っている。

後者のオプションは、投稿や写真のプライバシーを、別れた後 、新しく相手と友達になる前に調整する際にも役立つ。ご想像の通り、当然その新しい相手は初めてあなたをFacebookストーカーする中で、古い写真を探しまくるだろうから。

既に誰かと別れ、Facebookの交際ステータスを変更した後でも、遡って新ツールを使うことができる、とFacebookは言っている ― ヘルプセンターに行けばいつでも利用できる。

新しいツール群は現在米国でモバイルのみにオプションとして展開されている。Facebookは、広くユーザーに公開する前にさらに調整を加えるかもしれない。

ここで強調されているのは、失敗したロマンチックな関係の結果に対処することだが、プライバシー設定に現実社会の人間関係を正しく反映させるのに役立つこの種のツールは、デジタル生活の別の部分にも応用できる。例えば、あなたのどんちゃん騒ぎをおじいちゃん、おばあちゃんに見られたくないときや、ちょっとした知り合いに自分の生活を奥深く覗かれたくないときなど。

ともあれ、この「Facebook破局」するためのオプションは、元カレ、元カノと一定の距離を保ちたいが、デジタル生活から完全に永久に排除する心構えのできていない人たちに歓迎されるに違いない。

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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(2015年11月20日 TechCrunch日本版「Facebook、元カレ元カノの記録を調整するための新ツールを公開」より転載)

(画像出典:Facebook Newsroom

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