過激派組織「イスラム国」(IS)、独自の暗号化チャットアプリを使っていることが判明

この暗号化チャットアプリのために、政府や情報機関がテロリストの計画を傍受することが困難になっている。

テロリストらは、WhatsApp、Telegramその他のメッセンジャーから追い出されて以来、新たな秘密性の高いAndroidアプリで連絡を取り合っている。”Alrawi” と呼ばれる暗号化チャットアプリは、テロリストの計画を政府や情報機関が傍受することを困難にしている。このニュースはGhost Security Groupと呼ばれる反テロリズムネットワークが発見したもので、Fortuneによると、同グループは暗号化メッセージングサービスTelegram上でISISが運用するチャンネルの通信を傍受してこの存在を知った。

WhatsAppやTelecgramに比べて機密性が高いとは考えにくいものの、新アプリはユーザーのテキストが傍受されるのを防ぐ。そして、Alrawiは信頼できる会社が作っているわけではないので、ISISがこれを使うことを禁止する者はいない。

Alrawiは、Google Playからダウンロードすることはできない。もっといかがわしいインターネットの裏通りからインストールする必要がある。このことは、モバイルプラットフォームがテロリストと戦うためにどこまでやるべきかという問題を提起する。政府は暗号を破る裏口の提供を推進しているが、全員のプライバシーを侵すことなく人々の安全を守る方法はおそらく他にある。

AppleとGoogleは、暴力を組織するために使われているアプリを、公式ストアから容易に締め出すことができる。しかし、利用の障壁をさらに高めるために、モバイルOSそのものに手を入れる意志は果たしてあるだろうか。

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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(2016年1月18日 TechCrunch日本版「ISISは、独自の暗号化チャットアプリを使っている」より転載)

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