冥王星にも大気があった 金環日食のような幻想的な写真

惑星としての地位は失っていても、それでも冥王星は興味深い星だ。

惑星としての地位は失っていても、それでも冥王星は興味深い星だ。

探査機のニューホライズンズが冥王星のフライバイを成し遂げたのが今月14日のことだった。それからNASAはデータの解析にかかりっきりになっている。これまでのところ入手したデータは5%に過ぎないものの、それでもこれまでに誰も見たことのないようなデータや画像が満載であるのだそうだ。

たとえば下の写真はニューホライズンズが冥王星から遠ざかり際に撮影したものだ。ここに映っている大気層も大いに注目を集めている(そもそも冥王星の大気をクリアに見ることができたのはこれが初めてだ)。

ニューホライズンズチームのMichael Summersは次のように言っている。

写真にある大気の存在が、冥王星において複雑な炭化水素化合物を構成する原因のひとつとなっているのでしょう。おかげで冥王星の表面は赤っぽい色になっています。

また、Summersは冥王星の大気や天候についてはいちから考え直す必要もあると述べてもいる。

科学者たちは、上空20マイル(30キロメートル)以上の高度で大気が存在するには、冥王星の温度は高すぎると考えていました。しかしニューホライズンズの写真によると、大気は80マイル(130キロメートル)の上空まで存在しています。どうしてこうなっているのか、そしてこれが何を意味するのかについて研究していく必要があります。

冥王星の表面の様子を示す精細な写真も掲載しておこう。

もちろんNASAは、ニューホライズンズ・プロジェクト専用のページも開設している。

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(翻訳:Maeda, H

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(2015年7月25日 TechCrunch Japan「NASA、冥王星についての新データを着々と取得・解析中」より転載)

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