台風16号が列島接近 連休明けは大荒れとなる恐れ

西日本から東日本にとって、危険なコースとなる恐れが出てきています。

台風16号は20日(火)にかけて九州へかなり接近。連休明けは22日(木)にかけて、日本列島に広く影響する恐れがあります。台風接近前の連休中も、大雨に警戒して下さい。

台風接近のタイミングは

台風16号はだいぶ進路の見通しが見えてきました。台風の影響は、接近時の勢力にもよりますが、西日本から東日本にとって、危険なコースとなる恐れが出てきています。

非常に強い台風16号は、18日(日)には東シナ海を進み、次第に東よりの進路に変える見込みです。連休明けの20日(火)かけて「強い勢力」で九州にかなり接近。

予報円の中心を通るとすれば、21日(水)~22日(木)にかけては、西日本から東日本を縦断する恐れがあります。広い範囲で雨風ともに強まり、大荒れの天気となる恐れがあり、警戒が必要です。偏西風が北に位置しているために、西日本へ近づいてからも、なかなか風の流れに乗れず、速度は時速20キロから25キロと遅くなっています。このため、大雨や暴風など影響が長く続く恐れがあります。

まだ予報円も広いですから、こまめに台風情報で進路や影響などご確認ください。

18日(日)~19日(月) 台風から離れていても大雨警戒

17日(土)、長崎県の対馬市では50年に一度の記録的な大雨となったところがあります。長崎県対馬市の鰐浦(わにうら)では午後3時過ぎまでの1時間に89.5ミリの猛烈な雨を観測しました。これは1995年に統計を取り始めて一番の記録的な大雨で、息苦しく、圧迫感のあるような降り方の雨です。

台風接近前の19日(月)にかけては、台風が離れている地域でも大雨となる恐れがあります。これは、秋雨前線が西から東へ延びて、停滞するためです。前線上の低気圧は元々台風14号から変わったもので、大雨の元となる湿った空気を運んできます。低気圧や前線付近で大気の状態が非常に不安定となるでしょう。日本海側の地域をはじめ、九州北部から東北にかけての広い範囲で局地的に激しい雨や非常に激しいが降り、大雨となる恐れがあります。

九州北部(福岡、佐賀、長崎、山口)、中国地方(広島、岡山、鳥取、島根)、石川・・・150ミリ 熊本、大分、富山、福井・・・120ミリ 土砂災害や川の増水や氾濫、低い土地の浸水に警戒してください。せっかくの連休にあいにくの天気となりますが、屋外のレジャーは雷や竜巻などの突風にも注意が必要です。

18日以降、22日(木)「秋分の日」にかけて、大雨など警戒が必要です。

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石榑亜紀子

[日本気象協会本社]気象予報士 ジョギングインストラクター

http://ameblo.jp/gureweather/

○三重県四日市市出身

○平成28年度 毎週金曜NHK「まるごと山梨」を担当。

○月刊誌「ランニングマガジン クリール」にて、毎月コラムを連載中「ランニング天気予報」(ベースボール・マガジン社出版)

長距離マラソンが得意な走る気象予報士です。10キロの市民マラソンで42分42秒を記録し、優勝経験があります。東京農業大学農学部卒業。気象予報士取得後、ウェザールーティングサービスで航路気象を担当。NHK広島放送局で気象キャスターを経て、フジテレビで気象アドバイザーを担当。その後NHK松山・名古屋放送局で気象キャスターを歴任。NHKでは3局ともに局長賞を受賞。

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