台風21号は「非常に強い」勢力になる恐れ 発達しながら沖縄へ

強い台風21号は、発達しながら北上中。今後「非常に強い」勢力となって、先島諸島に接近するおそれがあります。風が強まり、海は次第に猛烈にしける見込み。

強い台風21号は、発達しながら北上中。今後「非常に強い」勢力となって、先島諸島に接近するおそれがあります。風が強まり、海は次第に猛烈にしける見込み。早めの対策を心がけましょう。

台風の勢力「強い」「非常に強い」とは?

「強い」台風21号は、きょう6時には日本の南を北西に進んでいるとみられます。台風は、水温の高い海域を進んでおり、今後も発達しながら沖縄地方に接近する見込み。先島諸島に接近する頃には「非常に強い」勢力となっているおそれがあります。

なお、気象庁は台風の勢力を示す目安として、「風速(10分間平均)」をもとに、台風の「強さ」を表現します。

「強い」→ 33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満

「非常に強い」→ 44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満

「猛烈な」→ 54m/s(105ノット)以上

※いずれも最大風速

「非常に強い」勢力になるということは、最大風速が44m/s以上になるということ。これは、走行中のトラックが横転したり、樹木や電柱、街灯が倒れたりすることもある危険な風です。

台風が先島諸島に最も近づくのは、来週月曜日になってからの見込みですが、早めの対策が必要です。

海上は高波に警戒 離れた所も注意を

海上は、うねりを伴って波が高くなっています。台風の接近に伴い、今後さらに波が高くなる見込み。

先島諸島では今夜遅くから大しけとなり、あすには猛烈なしけ(9メートルを超える)となる予想。沖縄本島は、あす未明から大しけとなるでしょう。

また、台風から離れた地域でも高波に注意が必要です。奄美地方ではあす明け方から大しけとなる見込み。

そのほかも、九州から関東の太平洋側を中心に波が高く、うねりを伴うでしょう。

きょうの天気 隠れた傘マークに注意

九州から東北は、南海上に停滞する前線の影響で、雲の広がりやすい天気。

「晴れマーク」の出ている所も、油断はできません。下の図のように、実は「傘マーク」が隠れている所があるのです。日中は晴れ間の出る所が多いですが、朝晩は所々で雨が降る見込み。お出かけは、折りたたみ傘があると安心です。

また、北海道は、今夜からあすにかけて寒冷前線が通過する見込み。雨脚が強まったり、雷雨となったりする所があるため、大きめの傘があると良いでしょう。

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石上 沙織

気象予報士

「どんなときでも、天気予報だけは必ず見る」NHK岐阜放送局のキャスター時代、取材に伺った職人さんから聞いた言葉です。天気次第で、仕事の進め方や作品の出来が変わってしまうとのこと。以前から「人の役に立つ情報を伝えたい」と考えていた私は、「これだ!」と思い、気象予報士を目指すことになりました。

その後、NHK名古屋放送局キャスターや中部支社での解説・予報業務を経て2015年春より日直予報士の一員に。

読んでくださった皆さんに、少しでも「役に立った」と思ってもらえる記事を目指します!

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