義手モデル「私は腕を失くしたんじゃない」

中2でアニメにハマってコスプレを始めて、15歳のとき、事故で腕がなくなりました。

中学生のときに事故で腕を失った少女は、

その後「義手モデル」として活躍することになる。

「不自由は不幸じゃない」と語る彼女に、その半生を聞いた。

「不自由は不幸じゃない」

Profile

琴音

座右の銘:試してみないとわからない

得意技:料理

Interview

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中2でアニメにハマってコスプレを始めて、15歳のとき、事故で腕がなくなりました。

でもコスプレはもう一度したくて、サイトに「義手でコスプレってどう?」って書き込んだら、みんな「個性じゃない?」って言ってくれて、コスプレ再開の第一号は『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイでした。

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不自由でしょって言われるけど、なんでもできますよ。ママ譲りで手先は器用だし、料理も洗濯も得意。私は腕を失くしたんじゃなくて、個性をもらったと思っています。

「欠損萌え」も、魅力の一つだと認めてもらえてると思うから嬉しい。「欠損BAR」を見世物小屋って言う人には、私たちが「ネガティブをポジティブに変えようとしている」ってことを知ってもらえたらいいな。

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人生で一番幸せだった瞬間は、人とわかり合えて愛されていると感じたとき。一番つらかったのは、髪が一人で結べなくなったとき。

昔はこだわりが強い子だったけど、今はゆるーく生きてます。将来は、笑って死ねたらいいな。それが夢です。

(了)

(雑誌『東京グラフィティ』2月号からの転載です)

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