多様性が、都市の魅力をつくる。〜今年一年の振り返りと決意。

マイノリティも含め、老若男女の多様な知恵を集めてクリエイティブに発想することが求められています。

あっという間に年末ですね!毎年恒例!ということで、今年も年初に掲げたことを振り返り、来年に向けての決意を書きたいと思います。

<港区議会議員として>

●今年は議会で、民間団体と協働した子育て支援策、放課後の子どもの居場所づくり、AIなどの新技術を活用した区政改革・働き方改革、電子政府の実現、起業家支援、若者の政治・社会参加、LGBTなど一般的に社会的な支援が及びづらい人々への支援策と多様性社会の実現、ナイトタイムエコノミーの活性化、町会・自治会のサポート、企業やNPOとの協働とオープンイノベーション、再生可能エネルギーの活用、海ごみ対策などをテーマに、43項目にわたって提案しました。

●議会運営委員会副委員長として、引き続き円滑な議会運営と議会改革に努めました。(議長、副議長、議会運営委員長、副委員長を合わせ「議会四役」と呼ばれています。)議会のICT化・ペーパレス化の一環で導入したタブレット端末を持って、本会議に出席しています。

●議員になってからすぐに提案した「自転車シェアリング」は他区との連携でポートがさらに増え、「フリーWi-Fi」も区内施設への導入が進みました。また、教育分野では、区はすべての小学校において、タブレット端末を導入すると発表。中学校のモデル校においても導入することになりました。ずっと提案していた再生可能エネルギーについても、全国の自治体と連携してまず区有施設で使うことが決まりました。認知症高齢者対策としては、行方不明時に迅速な身元確認ができる「高齢者見守りキーホルダー」が導入されました。当事者の方から相談を受けた「同性パートナーシップ証明書の発行」に関する請願については、実現まで引き続き区に働きかけています。

●まちに住む人、働く人、学ぶ人みんなが地域にできることを考え、アイディアを実行するための場「みなトーク」も2〜3月に一回のペースで実施しました。

○来年はいよいよ選挙イヤーです。現在、仲間と「港区を良くする20の新アイディア」をつくっているところです。「多様性がこれからの都市の魅力をつくる」という信念のもと、「みんなが力を出し合う社会」、また「先進的な取り組みを次々と行い国際社会をリードできるまちづくり」をキーワードに、企業やNPO、大学など様々な主体と協働しつつ、高齢者、若者、女性、障害者、LGBT、外国人も生きやすく、また活躍できる豊かな地域づくりに取り組んでいきます。

<NPO法人グリーンバードの代表として>

●設立から16年目を経たグリーンバードは、国内外に90のチームを持ち、各地でまちのごみ拾いやまちづくりのサポートを行う団体になりました。今年も引き続き海外チームの設立に尽力したほか、2019年のラグビーW杯の開催に向けたコラボイベント、また2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、経済団体との協働イベントなどを行いました。

●今年も「海の日ごみゼロアクション2018」として日本財団の協力のもと、全国の海岸や川などをキレイにする取り組み、また海ごみゼロに向けての啓発活動を行いました。また、東京都とは、みんながボランティアを気軽にはじめられるようにするプロジェクト「ちょいボラ」など、様々なプロジェクトをご一緒させていただきました。

●私たちの活動を寄付等で応援し、一緒に育ててくれる企業様もかなり増えました。一年を通じて、メディアにもたくさん取りあげていただきました。

●東急不動産さんのご協力で、原宿のど真ん中に、寄付をはじめるコミュニティスペース「subaCO」をオープンさせることができました。早速、NHKやアーティスト、企業とのコラボレーションなどが生まれました。これまで社会参加のハードルを下げてきたグリーンバードが、次は寄付のハードルを下げることにチャレンジしたいと思っています。

●足掛け3 年。ようやく認定NPO法人を取得することができました。認定NPOは全NPOの2パーセントほど。これも日頃参加してくださっている方、寄付をいただいている法人・個人の方、関係者の皆様、全国各地のリーダー・理事の皆様のおかげです。ありがとうございます!これで私たちに支援をいただく個人や法人がより増えるものと確信しています。これまで以上に組織体制を整え、財政基盤を充実させていきたいと思います。

○次世代へのバトンタッチを目前にし、各チームのリーダーとのコミュニケーションを密に取りつつ、みんなで新時代のグリーンバードをつくっていければと思っています。2020年までに世界に100チーム!はもう少しです。

<赤坂消防団第一分団の班長として>

●防火防災の活動に従事しています。活動を評価していただき、「消防総監賞」を受賞することができました。

<慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科(後期博士課程)の学生として>

●仕事の傍ら夜間などに大学に通い、著書『社会を変えるには』がベストセラーとなった小熊英二先生の下で、研究を進めています。研究テーマは、「政策の決定過程における人や組織の効果的な関与のあり方、またそのモデル化に関する研究」です。政策を実現したいと考える市民が自治体にどう働きかければ効果的なのか、SNSを使った社会運動の有効性、また政策イノベーションはどのように起きるのか等について調べています。

●4年に一回、サッカーのワールドカップと同じ年に開催される、社会学界最大の学術イベント「世界社会学会議」での発表を無事終えることができました。

○博士号の取得要件として必要なTOEICの点数と国際会議での発表はクリアしました。残りは投稿論文の雑誌掲載2本と博士論文です。これまで得たナレッジを研究成果として次世代に残すべく、なんとか博士論文を完成させたいと思います。

<その他、様々な活動>

●NPO法人赤坂氷川山車保存会の理事、原宿表参道欅会の理事、早稲田大学のOB会「港稲門会」の幹事として活動するほか、町会の活動等にはインターンの学生とともにできる限り参加しています。今後も広告会社で培った「プロモーション」の武器を活かしてまちに貢献できればと思っています。

●今年も、高校や大学、省庁・地方自治体などの研修会、その他各種イベントで多数の講演をさせていただきました。また、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、WEBなどたくさんの媒体で取材を受けました。

●月刊『ソトコト』で「まちのプロデューサーズ」を、『日経カレッジカフェ』では「僕ら流社会の変え方」という連載をもたせていただいています。ハフポストでブログも書いています。

●渋谷のラジオというコミュニティFMで「渋谷の街のプロデューサーズ」という1時間のレギュラー番組をもたせていただいています。議会がない時はほぼ毎週、インターンの学生とともに出演しました。今後も、地域や政治が身近になる番組づくりに取り組んでいきたいと思っています。

以上、皆さんからの多大なる応援をいただき、一年無事に過ごすことができました。今年は、長年取り組んできたことの成果が様々なところで現れました。また、subaCOなど、チャレンジングな取り組みもたくさんすることができました。支えてくださった皆さんに改めて感謝したいと思います。

社会が分断され、社会課題が次々と表面化しつつある現状を、AI、ブロックチェーンなどの技術はどう変えていけるのかに今、注目が集まっています。技術を活用し、自分たちの生活様式やまちをどうしたら良くできるかを真剣に考えること、そこから新たなサービスを開発することは、若者に課せられた大きな役割です。そのためには、マイノリティも含め、老若男女の多様な知恵を集めてクリエイティブに発想することが求められています。アイディアは、多様性の中から生まれます。だから、一つの考え方や意見を強化しがちなSNSの世界から離れ、リアルコミュニティの力をより強めていかなければ。そのために、これからも尽力していきたいと思います。日本の都市問題を解決するべく様々な社会実験をし、先進的な施策を実施していきたいと思います。

来年も、引き続き、よろしくお願い致します。皆さん、良いお年をお迎え下さい!なお、議員のため年賀状を送れないことはご容赦ください!(答礼のみ、手書きでできます。)

2018年12月吉日

横尾俊成

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