ものづくりで、感謝を伝える

浅田真央さんと知り合ったのは、3年ほど前にラジオ番組でご一緒したことがきっかけです。
Factelier

競技としてのフィギュアスケートは引退した浅田真央さんですが、今もその美しい舞を氷の上で見せています。今年の5月からスタートした『浅田真央サンクスツアー』。今まで応援してくれたファンに感謝を伝えるために、全国10ヶ所をまわるアイスショーを開催されています。

引退会見から3ヶ月後に開かれた『THE ICE 2017』にも出演されましたが、会場は大阪と愛知のみ。このとき来場できなかった方たちが足を運べるように各地方で先行予約を行い、さらには子どもでも訪れやすいようにチケットの価格を抑えたのは、浅田さんらしい配慮ではないでしょうか。これまで滑ってきたプログラムをメドレーでつないでいく構成も、ファンにはたまらない内容です。

このツアー会場で販売されているオリジナルTシャツを製作したのが、私たちファクトリエ。写真で浅田さんが着用しているのが、まさにそのTシャツです。

■被災地に現れたスーパースター

浅田さんと知り合ったのは、3年ほど前にラジオ番組でご一緒したことがきっかけです。その後に熊本地震が起きた際、熊本出身で熊本に本社をかまえる私のもとに、「被災した方たちに何か協力できないか」と浅田さんから打診がありました。

避難所で生活していた方たちの表情は今でも覚えています。 まさか浅田真央が自分たちの小学校や工場に訪問するとは思ってもみなかったのでしょう。絶望の中に希望の光を与えられるのは、スーパースターだからこそ成せる業です。

震災支援は1年では終わりません。震災から1年経った2017年、「今年も支援を継続するなら、日本のものづくりを大切にしているファクトリエと何かをしたい」という言葉をいただき、チャリティーTシャツを企画。『THE ICE 2017』で販売を行い、売上からコストを除いた全ての金額を「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付しました。

今年はチャリティーTシャツではありませんが、感謝の気持ちを伝えるアプローチの1つとして、日本のものづくりに目を向けてもらえるのは嬉しいことです。今後も何かしらの形で縁が続けていければいいなと、氷上での美しい技に心を打たれながらしみじみと思いました。

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