「娘ばかりで可哀想」と言わないで。私たちは女の子4人を心から愛している

「男の子が欲しいって思わないの?」この言葉に、私は傷付いてきました。

(TREE DAVIS)

ああ、また言われるな。4人の娘たちを見た時の、大きく開いた目でわかる。もう10年近く経験しているから。私の唇は真一文字に結ばれ、次の言葉を待つ。

「4人全員女の子!? 大変でしょう。可哀想なお父さん。男一人っきりなんて。次は男の子を持とうとは考えていないの?」。スーパーのレジ係の女性が、同情を込めた目で私を見ながらそう言った。

「この子たちがいてくれて、とても幸せなんですよ」私は正直な気持ちを伝えた。歯を噛み締めながら、私のよそよそしい表情に気付いて、話題を変えて欲しい、と願った。だけど彼女は気が付かなかったようだ。

「本当!?十代になってごらんなさいよ」。彼女は笑いながら言った。「可哀想なお父さん!」。次の言葉を発する前に、私はレシートをつかみ取って出口に向かった。

「ママ?」7歳の娘が、眉をひそめて尋ねた。「なぜみんないつも『可哀想なお父さん』っていうの?なんで男の子の赤ちゃんを欲しいかどうか聞くの? 女の子の赤ちゃんは男の子より良くないの? 私たちの中に男の子がいなくて、パパは悲しいの?」

「まさか。パパはあなたたちみんなを愛している。ママもあなたたちが大好き」

「でもたくさんの人が、女の子ばかりを良いと思ってないみたい」。彼女の小さくて正直な顔は、曇ったままだった。

これはその日3度目だった。だから娘の不安な気持ちが私には良くわかった。(これまでの最高記録は1日に8回)。

娘が4人という事実について、みんな何かを言わなければいけない気持ちになるようだ。子供たちが同じ性別であることについて、これまで山のようなコメントを聞いてきた。だけど良いコメントは片手で数えられるくらいしかない。

面白いことに、私の姉妹のKは、4人いる子供の全員が男の子だ。彼女はこう言う。「何度同じことを言われたか。同情、ジョーク、女の子は作らないのという質問。女の子がいても良かったかなと、思わないわけじゃない。女の子が一人もいなくて悲しいかと聞かれれば、そうかもしれない。だけど、男の子たちがいることはもちろん大きな喜び。誰一人交換したくない」

みんながわざと失礼な態度をとったり、こちらを傷つけようとして言っているわけではないのだろう。大抵の場合、相手は友好的な会話をしようとしているだけだと思う。だけど言葉は大きな意味を持つ。そして子供たちは、同情を込めた顔や、大げさに驚く表情、慰めの言葉をじっと観察している。そして心を痛める。

女友人のPには、3人の男の子がいる。Pはこう言う。「本当は女の子が欲しかったんだ。もう一人産めたらいいんだけれど、経済的に難しい。今でも『女の子は持てない』と事実をつらく感じる時がある。そんな時に知らない人から『女の子は欲しくないの?』と言われると落ち込んでしまう」

私も子供を持つ前は、将来娘と息子と一緒にあんなことやこんなことをしてみたいと想像していた。夫も同じように考えていたと思う。息子に、女性にドアを開けてあげるといったマナーや、ヒゲの剃り方を教えたい、と考えていたかもしれない。だけど夫は4人の娘たちを心から愛している、

私はこれが、人生の一つの章が終わろうとしている証拠だと思っている。若い時は、将来に無限の可能性が広がっていると思っていた。だけど、子供たちが全員同じ性別であれば「娘と息子を育てる」可能性はなくなる。この事実に気が付くのに時間がかかったけれど、それは子供に感謝していないという意味ではない。私は私の娘たち全員を必要としている。どの妊娠でも、女の子が欲しいと思った。ただ男の子を育てることはないという事実を受け入れるのに、少し時間がかかるだけ。

子供たち全員の性別が同じで最高!とまでは思っていない人でも、全ての子供は大切だと思う。そして、子供全員の性別が同じ家族のほとんどがこう感じているのではないだろうか。「見知らぬ人からの質問やジョーク、ネガティブなコメントがなければもっとハッピーなのにな」と。発言する側は気付いているかどうかわからないけれど、子供たちはネガティブな言葉を聞いて心を痛めている。

私の4人の娘たちが全員ピンクの洋服を着ていたら、ちょっとした面白い光景になるかもしれない。チュチュ(バレエの衣装)やリボンや王冠で着飾る時だってある。だけど「女の子がたくさんいて素敵!」という褒め言葉ではない限り、言いたいことは心の中にしまっていて欲しいんです。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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