5月はメイストームに注意ーー広範囲に強風も

5月の低気圧は、まず急に発達するという特徴があります。

5月は黄海やその近辺で発生した低気圧が日本海を急速に発達しながら進み、嵐のように猛威をふるうことがあります。

このように発達した低気圧は、それまで安定していた天候を急変させて思わぬ災害をもたらすこともあり、メイストームと呼ばれています。

メイストームの3つの特徴

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5月の低気圧は、まず急に発達するという特徴があります。そして急に動きが速くなることもあります。

この時期、日本付近に北から入り込んでくる冷たい空気と南から流れ込む暖かい空気がぶつかりあって上昇気流が生まれることで、温帯低気圧が急速に発達するためです。

このように低気圧が急に発達して動きも早くなると、突然の強風や強雨に見舞われることがあります。

強風が台風より広範囲に

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台風の場合は、台風の中心が近づくと急激に風が強まりますが、「春の嵐」をもたらす発達した温帯低気圧は低気圧の中心から離れたところでも風が強く吹くため、被害の範囲が広がりやすいという特徴もあります。

注意すべきお出かけ先

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5月はGWといった連休、そして気候が良いということもあり行楽地でレジャーを楽しむ方も多いと思います。このメイストームで注意すべき点をまとめました。

◆登山・ハイキング

春山にはまだ雪が残っているため、メイストームが持つ暖かな空気で、雪崩が発生する危険があります。

また、嵐の通過中は猛吹雪や強風で歩くのが困難になるほか、通過直後も急激な気温の低下で低体温症による疲労凍死に至るおそれもあるので注意が必要です。

◆釣り・マリンレジャー

強風や高波によって転覆のおそれがある船はもちろんのこと、防波堤、海岸にいるのも非常に危険です。春の海は天気が急変しやすいので、たとえ穏やかな天気であっても最新の気象情報に注意しましょう。

◆川でのキャンプ・BBQ

強風でテントやタープなどが飛ばされるほか、特に河原では大雨によって急な増水や鉄砲水が発生するため警戒が必要です

参考資料など

政府広報オンライン 台風並みの暴風となる「春の嵐」「メイストーム」

気象情報や警報・注意報に注意して安全対策を

(2018年5月2日「ウェザーニュース」より転載)

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