地球温暖化の防止に向けて世界が消灯リレー 『アースアワー2015』に172か国が参加

2015年3月28日、『アースアワー(Earth Hour)』が地球をぐるりと一周しました。

2015年3月28日、『アースアワー(Earth Hour)』が地球をぐるりと一周しました。午後8時30分から9時30分までの1時間、照明を消すことにより、「地球温暖化を止めたい」「地球の環境を守りたい」という思いをアピールする環境キャンペーン、『アースアワー』。2015年の参加国は172を数え、過去最多となりました。日本では横浜市の後援を受け、イベントを開催。アースアワー親善大使に就任したプロサッカーチーム「横浜F・マリノス」の皆さんによるカウントダウンにあわせて、夜景の美しいみなとみらい地区が暗闇に包まれました。

世界をつなげる消灯アクションの輪

『アースアワー』は、世界中の人々が、それぞれの地域で同じ日の同じ時間に電気を消すことで、地球温暖化の防止や環境の保全に向けた決意を表明する、世界最大の環境キャンペーン。

2007年にオーストラリアで始まったこの消灯アクションは、年々規模を拡大しながら、今年で9年目を迎えました。

2015年は過去最多の172の国と地域から、7000以上の都市と町が参加。『アースアワー』は日付変更線に隣接した南太平洋のサモアでスタートし、順次、現地時間の午後8時30分を迎えた地域で照明を消していきます。

消灯のバトンは東から西に向かって渡されていき、地球をぐるりと一周して南太平洋に戻り、タヒチで終わりを迎えました。

『アースアワー』の起点および終点となる南太平洋諸国は、気候変動の影響をもっとも顕著に受けている国々であり、このキャンペーンの象徴的存在でもあります。

世界ではゴールデンゲートブリッジ(米国)、エッフェル塔(仏国)、ハーバーブリッジ(豪州)、タイペイ101(台湾)、テーブルマウンテン(南ア)など、1200を超えるランドマークがアースアワー参加の意思表示として消灯に参加を表明。

アクロポリス(ギリシャ)やエディンバラ城(英国)をはじめ、約40の世界遺産も、アースアワーにあわせて暗闇に包まれました。

代表的なモニュメントの消灯はもちろんのこと、自然エネルギーを活用したコンサートやイベントを開催したり、植林やCO2削減などの環境活動に取り組んだりと、さまざまなアクションが展開されました。

横浜みなとみらいから、「自然エネルギー100%の未来」に願いを込めて

2015年、WWFジャパンは新たに「自然エネルギーは、あてになる!」をメッセージとして、国内に広くアースアワーへの参加を呼びかけました。

このメッセージには、エネルギーのありかたをもう一度振り返り、温暖化問題の解決にもつながる自然エネルギーを身近に感じていただくことで、「自然エネルギー100%の未来」を一緒に目指したいという希望を込めています。

日本では今年も横浜市の後援を受け、WWFジャパンは3月27日(金)28日(土)の2日間、みなとみらい地区のビル群を一望にできる運河パークでイベント「Earth Hour 2015 in Yokohama」を開催しました。

横浜市は昨年、温暖化の科学に関する国際会議「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」会合の会場となったのを機に、自治体としてアースアワーに初参加し、温暖化防止のメッセージを世界に向けて発信しました。

さらに、毎年著名人が務める親善大使には、横浜市をホームタウンとして活動をしているプロサッカーチーム横浜F・マリノスが就任。試合会場でのアースアワーイメージビデオの放映や、10人の選手からのビデオメッセージ等を通じ、日本のアースアワーを盛り上げました。

桜が開花し春爛漫の暖かさとなったイベント当日、会場では、ソーラーLEDでつくるランタンやハイブリッドカーづくりなどのワークショップを実施。

また、自転車を漕いで発電した電気でスムージーをつくったり、オブジェを光らせるインスタレーションなどを通じて、たくさんの方に自然エネルギーを身近に感じていただきました。

アースアワー当日の夜8時になると、カウントダウンイベントがスタート。横浜F・マリノスのキャラクター「マリノスケ」とチアリーディングチーム「トリコロールマーメイズ」のパフォーマンスに続き、斎藤学選手と下平匠選手が会場に駆けつけてくださり、会場は大いに盛り上がりました。

そして、MCを務めた2011ミスアース・ジャパンの前田智子さんの「3、2、1、ゼロ!」の合図により、コスモクロック21や横浜ランドマークタワー、ベイブリッジなど、横浜の夜景を象徴するランドマークが一斉に消灯。

暗闇に包まれたみなとみらいを背景に、例年にならい、東日本大震災の被災地に向けて1分間の黙とうを捧げました。

10年目を迎えるアースアワー

日本国内においては、この横浜でのイベントのほかに、北は北海道から南は沖縄まで、全国の企業や自治体などから多数の消灯アクションやイベント開催の表明をいただきました。

たくさんの個人の方もご自宅などで『アースアワー』を過ごしてくださり、その様子をアースアワーのFacebookに投稿してくださいました。

アースアワーに参加してくださったすべての方に、厚く御礼申し上げます。

2016年は、アースアワーが10周年を迎える節目の年。来年に向けてさらにこの輪が広がっていくとともに、地球温暖化の防止や環境の保全に向けた私たちの想いが、ひとつひとつ形になってゆくことを願ってやみません。ぜひ来年もご参加ください!

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