『クリエイターたちのロンドンの家』シリーズ2人目はファッションデザイナーZandra Rhodes(Zandra Rhodes)。 ファッション業界で40年に渡るキャリアを持ち、南ロンドンBermondseyにファッション&テキスタイル博物館を創設した彼女は博物館のあるビルの屋上に住居兼スタジオを構えています。
私が勝手にカテゴライズした「(1) 色の祭典系」と呼ぶのにふさわしいぶっ飛んだインテリア。 ご本人もピンクの髪でビジュアル的にぶっ飛んでいて、ちょっと草間彌生さんを思い出しました。
元倉庫だったビルを5年かけてミュージアム&住居に改装したという大プロジェクト。 産業革命発祥の地で世界の工場と呼ばれたイギリス、「モノ」の生産地が中国など人件費が安い国に流れる中で工業用途だった建物を住居にコンバージョン(用途変更)することが非常に盛んです(参考:『The Restoration Man』、『廃墟に2万人が並んだ日』)。 壊さずに新たな息吹を吹き込むのが哲学。
(写真のソースはThe Guardian、The Selby、The Interior Stylist)
タワーブリッジ、シャードなどテムズ河沿いの建築が一望できるアパート最上階の外観は何とピンク。 すぐにメキシコのモダニズム建築家Luis Barraganを思い出しましたが、ドンピシャでBarraganの下で働いたことのあるカリフォルニアの建築家Ricardo Legorretaがプロジェクトの監督を務めたとか。
オープンプランの部屋の床と壁はレインボーに塗り分けられた。 部屋中の彫刻やアートはすべてアーティストの友人たちか自分の作品。
インドのローチェアとローテーブル。 乾いたインドの気候で生まれた極彩色は多くのデザイナーをインスパイアしていることがわかる。
ホームパーティーをしたり、ロンドンファッションウィーク期間中は新シーズンのコレクションを披露したり多目的に使われるオープンスペース。
本やランプ・旅先で見つけた物などが天井から床まである本棚を埋め尽くす。
天井までピンクに塗られたベッドルームの壁のステンシルは自作。
(2015年3月6日「世界級ライフスタイルのつくり方」より転載)