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2018年10月30日 08時58分 JST | 更新 2018年10月30日 08時58分 JST

日本語教室に行くのを止めたら1年後こうなりました。

このまま彼は日本語の読み書きを忘れてしまうのだろうか?

現在8歳、日本の学齢で小学3年生にあたる長男が、週1回、土曜の午前中に通っていた日本語教室に行くのをやめたい、と宣言してから1年が経とうとしています。 理由は同じ時間帯にある地元のサッカークラブの練習に参加したいため。

あの時、私は軽く・・・というよりかなりショックでした。子供たちは全員ロンドン生まれのロンドン育ち、普段は公立校に通っており当然授業は100%英語です。このまま彼は日本語の読み書きを忘れてしまうのだろうか?と。

(このあたりの経緯をご存知ない方は下の三部作を先に読んで頂くと、スムーズです)

『Google翻訳イヤホンが投げかける答えのない問い』

『Google翻訳イヤホンが示す二極化する未来』

『キミたちはいつ日本人になるチャンスを失うのだろうか?』

ロンドンの日本語教室で国語の教科書を基に勉強を始めてからわずか2年弱、小学2年の3学期(今年の1月)に行くのを止めてしまった長男。 止めたタイミングと時を同じくして去年の年末年始に私たちは日本に一時帰国していました。 その一時帰国中に、彼が見事に、完全に、はまってしまった物があります。

それがこれ。

ふりがな付き鉄道路線図(首都圏)と鉄道路線図(関西圏)の全路線の駅名模写。

ふりがな付き鉄道路線図(首都圏)と鉄道路線図(関西圏)の全路線の駅名模写。

そして泊めてもらった友人の家での運命の出会い。

プラレールとの運命の出会い

一時帰国中の最大の楽しみがこれ、毎日先頭車両に乗り、運転手さんの一挙一動を一瞬たりとも見逃しません。

先頭車両

乗り換えのたびに先頭車両まで走らされる私たちは大変です。 弟や妹たちが喜んだのは最初だけで、あとはずっとひとりでこんな調子でした。 日本にいた3週間、彼が電車の座席で座ったことは1度もありませんでした、どんな長距離でも立ちっぱなしで観察。

ひとりで先頭車両

東京から奈良の実家に帰った後は、チビ鉄の聖地巡礼。

京都鉄道博物館

実物の電車の運転手席に座れてご満悦。

京都鉄道博物館、電車実物

でも彼が本当にはまったのはこちら。

京都鉄道博物館、運転シミュレーター

写真がないのですが、本館2階にある各種新幹線など電車の模型を運転できるコーナーで4、5時間ぶっ通しで遊ぶのです。 毎日、行きたがるのでおじいちゃんに連れて行ってもらったりしましたが・・・

JR西日本の関係者の皆さま、お願いですから京都鉄道博物館の年間パスポートを発行してください・・・

そして、生まれて始めてもらったお年玉で、弟と妹の分も奪ってかき集めて購入したのがこちら。

生まれて初めてのお年玉でプラレール

『プラレール 今日からぼくが駅長さん! ガチャッと!アクションステーション』『プラレール 駅とつながるプラキッズレールセット』

前述の首都圏路線図と関西圏路線図だけでは飽き足りません。 同時に購入した学研の鉄道図鑑で日本全国の鉄道駅名と電車名を模写して覚えながらプラレール遊びに活かします。

学研の鉄道図鑑

我が子のあまりに見事なはまりっぷりにちょっと引きながら(笑)、日本をあとにしロンドンに帰ってきました。 日本語教室を止めてしまった長男の日本語学習をサポートできるのは私しかいないんだわ! よし、頑張らねば!と気合いを入れつつ。

ロンドンに帰ってきてから、自発的に毎日朝一で始めたのがこれ。 全国の路線の駅名模写。 漢字の練習が嫌いだったんじゃなかったっけ?

新幹線駅名の模写

新幹線駅名の模写2

教室に行くのをやめたので、家でプリント教材を始めたら、この調子。

プリント教材

前述の学研の鉄道図鑑には図鑑に準拠した漢字ドリルがあるので買ったらこの調子。

鉄道漢字ドリル

サッカーと鉄道が彼の二大好物。

鉄道漢字ドリル2

家にいる間はひたすらプラレール遊び。 日本から帰ってきてから丸10ヵ月、情熱は一向に衰えることなく今年のお正月に買ったプラレールで毎日毎日飽きることなく遊んでいます。 我が子の鉄分があまりに高いので、母は心配になり鉄道の魅力を考えてみました。 このサイトによると鉄道オタクの種類は36種類ほどあるそうですが、彼が好きなのは時刻表と路線図。

日本全国の特急が走る路線の特急停車駅と通過駅を調べ、プラレール上で特急を動かし停車駅では停車アナウンス、通過駅では通過させています。 それを全特急と新幹線でやっている(苦笑)。

彼がやりたいのは今この瞬間に日本で走っている電車とリアルタイムで彼のプラレール電車も走らせることで、日本の鉄道時刻表を調べアラームをかけて「あっ、発車の時間だから行かなきゃ」とご飯の時間にプラレールを走らせに行きます(再び苦笑)。 あんなにも多彩な種類の列車が膨大な数の路線を遅れることなく時刻通りに、停車したり通過したりする複雑な鉄道システムそのものに壮大なロマンを感じるようです(たぶん)。

ともあれ、日本語教室に行かなくなることで同じバックグラウンドのお友達もいなくなり、日本語も怪しくなるのではないか?と危惧していた彼は1年近く経ってこうなりました。

  • 話す方は年齢に応じて流暢に。 ちなみに夕飯の後のテレビの時間はキャプテン翼を1983年初回放送版からYouTubeで毎日観ている。
  • 語彙はかなり増えた(「在来線」、「車両」などかなり語彙に偏りあり)
  • 読める/書ける漢字は圧倒的に増えた、ただし「◯◯ってどう書くの?」「ああ、町田の町ね」、「大宮の宮だ」と駅名で覚えている。 模写する機会が少ないカタカナはいまだに間違える。
  • 書き順はかなり怪しい。 図鑑の文字では小さくてハネやはらいが見えないので、正確さも怪しい。

完全に「国語の教科書を使って勉強する小学生児童」ではなく「アニメで日本語を覚えた日本語上手な外国人」のノリですが、もともと本質的にはそっちだったのでしょう。 日本の小学校に行くわけではないので、学年順に教科書に沿ってやる理由もないわけだし。

そんな彼の現在の夢は

指宿から稚内まで鉄道で旅すること

・・・・・・(母絶句)

「そういうことは大きくなってから、ひとりで青春18切符でやってほしい」

と言いたいところですが、ほんのちょっぴり彼の夢を叶えてあげようかという思いもあって、悩み中です。