ソーシャルメディア運用と、フェイスブックの価値のある「いいね!」

フォローされている数や、フェイスブックページのいいね!の数は、ただ多ければいいというものではない。表面的に多くても意味がない。ソーシャルメディアは共感メディアだ。カタい宣伝だけでなく、そこには人としての感情がのって、共感できるコミュニケーションが必要だ。
Social media and networking concept
Social media and networking concept
Getty

こんなニュースを見た。

企業もフェイスブックページのいいね!(like)を集めることに必死だ。

事実、それを集めることが、うまいソーシャル運用だという文脈の話は多い。

でも、それが本当に大事なのだろうか?

ただ企業のフェイスブックページにいいね!を集めることにどれだけ意味があるのか。

そもそもたくさんのいいね!をもらう目的は何なのだろうか?

その企業やブランドを好きになって欲しい、つまりブランドエンゲージメント(愛着とかファン作り、顧客との関係作り)を求めるならば、ただFBページにライクしてもらっても目的は達成しない。

私達生活者はちょっと好きとか、たまたま何かで見た、キャンペーンをやっていた、という些細な理由で、その企業にいいね!するかもしれない。

ただその後、そのFBページで更新されるフィードをどれ程見るか。

つまらない宣伝ばかりであればあるほど、その後にフィードを見ることはないだろう。一瞬の判断でFBページにはいいね!したが、それっきり見ないというフェイスブックページがほとんどではないだろうか。

ブランドへのエンゲージメントを求めるならば、当然それぞれのコメントに対する、いいね!の多さを一つの指標とするべきだ。

ツイッターのフォロワーみたいなもので、たとえフォロワーが100万人いても、実際にツイートを見ている人間が10人いなければ、その価値しかないのだ。フォロワーの人数も一つの指標だが、実際に見ている人数や、さらにはその10人の質も問われるところだろう。

この記事で発表されたフェイスブックページのファン数ランキングと、平均いいね!数ランキングを見てみよう。

企業やブランドへのエンゲージメントという観点では、間違いなく「平均いいね!数」の方が大切だ。

ここでは同じ業種ということで、ANAとJALを比べてみたい。

この表では、どちらの数字もANAの方が高い。

だが重要なのは、その数字の量だけでなく、「全体のファン数」に対する「平均いいね!数」の割合だ。

注目記事