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2015年01月19日 18時21分 JST | 更新 2015年03月21日 18時12分 JST

アベノミクス第三の矢 ガバナンス整備が進む2つの『コード』

昨年16,100円台で始まった日経平均は、17,450円77銭で年末の取引を終えた。2015年、日経平均がさらに上昇するためにはアベノミクス第三の矢である「成長戦略」が不可欠である。

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 昨年16,100円台で始まった日経平均は、17,450円77銭で年末の取引を終えた。2015年、日経平均がさらに上昇するためにはアベノミクス第三の矢である「成長戦略」が不可欠である。

 その中でも、ガバナンス向上による株主価値の増加を狙いとした「スチュワードシップ・コード」と「コーポレートガバナンス・コード」の2つのコードが注目されている。これらのコードに関する動きを検証していく。

「スチュワードシップ・コード」とは?

 日本版「スチュワードシップ・コード」は、2014年2月に金融庁から発表された、機関投資家のあるべき姿を規定したガイダンスだ。日本版「スチュワードシップ・コード」は以下7つの原則で構成されている。

(1)資産を受託する責任の果たし方の策定と公表

(2)利益相反の管理に関する方針の制定と公表

(3)投資先企業の持続的成長に向けて状況の把握

(4)投資先企業との「建設的な会話」の実施

(5)議決権の行使との行使結果の公表についての明確な方針の制定

(6)資産を受託する責任の果たし方を定期的に顧客へ報告

(7)投資先企業の深い理解と適切な判断力の形成

である。

 「スチュワードシップ・コード」の受入れを表明した機関投資家は増加している。金融庁によると、2014年6月は127機関、9月は160機関。12月に175機関まで増加した。特に、投信・投資顧問会社等の36機関の増加が全体を押し上げた。また、ニッセイアセットマネジメントなど、企業との対話件数を公表する機関投資家が現れ、企業との対話を重視する姿勢が顕著になっている例もある。

「コーポレートガバナンス・コード」とは?

 一方、「コーポレートガバナンス・コード」は企業の持続的な成長と中長期の企業価値向上を目的として、上場企業のあるべき姿を規定したガイダンスである。金融庁が公表した原案によると、

(1)株主の権利・平等性の確保

(2)株主以外のステークホルダーとの適切な協働

(3)適切な情報開示と透明性の確保

(4)取締役会の責務

(5)株主との対話

を柱としている。その中で、招集通知の英訳や英語での情報開示の推進など外国人投資家を意識した点や社外取締役の機能強化として、独立社外取締役の最低2名以上の選任を掲げているのが特徴である。

海外マネーの呼び込みが狙い

 これらのコードの制定する狙いとして、海外マネーの呼び込みがある。東京証券取引所が発表している投資部門別売買動向では、2014年の外国人投資家は8527億円の買い越しであり、過去最高の買い越しであった2013年と比べ約95%減となった。アベノミクスの成功のためには、海外マネーの呼び込みによる株価の上昇が必須であり、そのためにこれらのコードの制定が閣議決定されている。コードに沿った機関投資家・上場企業の行動が増えることで、海外マネーを呼び込めるかが注目である。

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