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大阪市公募採用の校長 着任後わずか3ヶ月で退職 「給料最低」「スキル生かせぬ」

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大阪市が初めて公募で採用した校長として、今年4月に着任した市立南港緑小学校の千葉貴樹氏(38)が6月25日付けで退職した。

産経新聞によると、千葉氏は記者会見で「体験を生かせる学校ではなかった」「給料が校長の中で最低」と不満をぶちまけ、時折笑みも浮かべていたという。会見前に開かれた臨時の全校集会で千葉氏は「先生の個人的な事情で、みんなと『さよなら』しないといけなくなりました」と告げ、校長との突然の別れに泣き出す児童もいたという。

千葉氏は大学卒業後、15年近くの間に4社の外資系証券会社を渡り歩く一方で、家族経営のコンサルティング会社の役員に就任。昨秋、市教委の校長の公募を知り、応募した。その後、書類選考と2回の面接を経て、今年1月に採用され、研修に入っていた。

民間人の校長たちと給与を見せ合った時、30代の千葉氏が一番安い給料であったことがわかり「年齢だけで有無を言わさずに最低。研修成果は評価されない年功序列の組織」と納得できなかったという。さらに自身の経験を児童への英語教育に生かそうとしていたが、配属先の学校では、基礎学力の向上という優先課題があり、この配属先では自分の力を発揮できないと感じたことも、退職を決意する理由のひとつとなった。

こうして、千葉氏が市教委に辞意を伝えたのは5月中旬で、着任からわずか1ヵ月半後のことだった。

毎日新聞によると、千葉氏は着任からわずか3ヶ月の退職で周囲に混乱を招いたことについて問われると、「謝罪するつもりはない。何も不祥事は起こしていないし、地域とももめてない」と述べたという。

橋下徹大阪市長の肝煎りだった市や学校の幹部ポストの公募制。朝日新聞によると26日、橋下市長は退職した校長について、「子どもたちがいるのでしっかり責任持って応募してもらわないと困る。苦しくてもしんどくても責務を与えられたら全うしないといけないのが公の世界だ」と苦言を呈したが、千葉氏による年功序列で給料が決まるなど、民間の実力主義とはあまりに違うことへの批判については「外から見て教育現場は一種独特の価値観で動いている。そういう指摘を受けるのは非常に良いこと。公募制をやめてしまえばまた閉ざされた教育現場になってしまう」と述べ、制度を続ける考えを示した。

「公の組織と民間の価値観の違い」というのは、わずか数ヶ月で職務を投げ出す理由にはならないだろう。不満があったとしても校長は職責を全うすべきであったのではないか。今後、市教委の任命責任も問われることになりそうだ。

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