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スーダン西部ダルフール地方で部族衝突、100人が死亡

2013年08月11日 20時12分 JST | 更新 2013年08月12日 17時00分 JST
AFP時事

スーダン西部ダルフール地方で8月10日、アラブ系部族同士の衝突があり、約100人が死亡した。衝突があったのは、東ダルフール州のアディラ近郊。部族間の戦闘が今年に入り激化しており、5カ月間で30万人が家を追われているという。朝日新聞デジタルが伝えた。

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産経新聞によると、重火器や大型の車両などが使われ、部族関係者は双方に70人と30人の死者が出て、計100人が死亡したとしている。衝突の原因などは不明。

■「世界最悪の人道危機」ダルフール紛争から10年 複雑化する背景

国連が「世界最悪の人道危機」と呼ぶスーダン西部ダルフール地方の紛争は、2003年2月に勃発した。アラブ系中心の政府に不満を募らせたダルフール地方の黒人系住民が「スーダン解放軍」(SLA)、「正義と平等運動」(JEM)など反政府勢力を組織して蜂起した。政府軍を支援するアラブ系民兵「ジャンジャウィード」の攻撃により、約250万人が国内避難民キャンプや隣国チャドの難民キャンプで避難生活を強いられている。この紛争でこれまでに30万人以上が死亡した

2013年2月には金鉱山をめぐる衝突があり、500人以上が死亡し、68に上る村が焼失している。

また、7月13日には平和維持活動(PKO)に当たっている国連・アフリカ連合(AU)ダルフール合同活動(UNAMID)の部隊がパトロール中に武装集団の襲撃を受け、7人が死亡、17人が負傷した。死傷者のほとんどは現場を管轄していたタンザニア部隊所属とみられる。UNAMIDが2007年に展開を始めて以来、今回の襲撃を除いて要員150人が死亡している。1回の事件での死傷者数では今回が最悪となった。

国連WFPスーダン事務所長のアドナン・カーンは、「現在の状況はダルフール地方の食糧状況を脅かすものであり、非常に懸念しています。通常であれば、今は苗を植えたり農作業に精を出したりする時期なのですが、農家の人たちはそうすることができずにいます。村から避難し、隣国チャドの難民キャンプにまで逃げた人も大勢いるのです」と述べている

ダルフールの紛争の性質は変容しつつあり、ますます複雑化している。ダルフール地方ほぼ全域で以前よりも多くのグループが紛争に巻き込まれている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) によれば、スーダン国内に避難している25万人以外に、およそ3万人のスーダン人がこの2、3か月間で国境を越え、隣国チャドに逃れている。