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アメリカはドナルド・トランプ氏に屈するのか? 大統領選は世界が見守る問題だ。

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TRUMPISM
Republican presidential candidate Donald Trump speaks at a rally, Saturday, Jan. 9, 2016, in Ottumwa, Iowa. (AP Photo/Jae C. Hong) | ASSOCIATED PRESS
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1月12日夜に連邦議会で一般教書演説を行ったオバマ大統領は、共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏について触れることはなかった。

しかし演説では、楽観主義や寛容性、そして善意は、大金持ちの偏屈不動産王が言うことの全てを徹頭徹尾、棄却して反証することだと強調した。

誰もが忘れないだろうが、トランプ氏はメキシコからの数百万の移民を「麻薬の売人やレイプ犯」と呼び、イスラム教徒が他国から入ってきて移住することを即時に無期限禁止にするよう提案した

トランプ氏は「アメリカンドリームは死んだ」と言っている。つまり、オバマ大統領の政策、あるいは政策の欠如がIS(イスラム国)を生み出し、ワシントンの決断プロセス全体が崩壊して役に立たなくなっているという。そして、(世界最強の)アメリカ経済はどうしようもない最悪の状態で、トランプ氏が持っているらしい才気とリーダシップの美徳によって、トランプ氏だけがアメリカを生き返らせることができると言ったのだ。

ああ、それからトランプ氏は、カリフォルニア南部からテキサス東部まで壁を築き、1100万人の不法労働者を国から退去させ、この退去のために特殊部隊を組織し、恐らくは彼の許可において、トランプ氏自身が書いた規則に従って人々を1人ひとり返り咲かせると誓っている。

こうしたスタンドプレーによって加速する非現実感と、狂気とさえ言えるものの限りない広がりにより、トランプ氏の人気は共和党の大統領候補の中でリードするまでに押し上げられた

共和党の他の候補者2人が彼に挑もうと立ち上がっているが、根本的にトランプ氏やトランプ主義を訳も分からず出来るだけ真似ているだけだ。テキサス州選出の上院議員テッド・クルーズ氏と、フロリダ州選出の上院議員マルコ・ルビオ氏は、少なくとも現時点では、トランプ氏を止めることが出来るたった2人の挑戦者だ。そして彼らは多くの点において、トランプ氏と同じくらいゾッとさせる人たちだ。

アメリカは時として、「移民の国」としての歴史的で、ユニークで、極めて重要な役割についての”暗い意味合い”に屈してきた。

この200年間の移民の中には、ドイツ人、アイルランド人、中国人、イタリア人、スラブ人、ユダヤ人、ギリシャ人、ラテンアメリカ人、南アジア人、そして現在はイスラム教徒のアラブ人がいるが、そうした人たちが来る前からアメリカに住み着いていて人々に恐怖心を植え付けた。この国を母国に選んだ世代の移民たちよりも荒々しいアメリカ文化の保護者は、いないのだ。

戦争時には特に、「移民の国」の伝統の暗い側面が悪夢のような結果に繋がった。第1次世界大戦ではドイツ系アメリカ人、第2次世界大戦では日系アメリカ人に対する暴力が折に触れて起こった。

宗教的な偏見も大きな役割を果たして来た。19世紀のアメリカの政治は、その大部分がカトリックに対する恐れの念を持って行われていた。カトリックは、教皇が大統領よりも強い世俗的な権力を持っているという考えに根差していたからだ。

しかし以前は、突出した1人の大統領候補でも――実際、目立った候補者が同じ党内で数人いるわけだが――外国人嫌い、人種的・宗教的な反感、そして努力の結晶である組織原理に対する恐怖などを、生み出したことはなかった。

共和党はこのメッセージとこれらメッセンジャーの1人であるドナルド・トランプ氏に忠誠を誓うのだろうか?

もし共和党が、ホワイトハウスを勝ち取ることが可能な候補をもってきて忠誠を誓うのならば、より同族的な歴史を持つ他の国々――ドイツ、フランス、トルコ、スウェーデンなど――は、理想に従って生きるために、アメリカの失敗からどのようなシグナルを受けとるだろうか?

これは2016年の選挙を構成する、アメリカだけでなく世界にとって大きな問題だ。

私たちは、世界が注目していることを知っている。ソーシャルメディアの2015年の統計によると、アメリカの選挙がこの地球上で最も多く伝えられたニュースだった。2015年はまだ選挙の年ですらなかったのにだ。

投票が近づくにつれ、疑問はより差し迫ったものになってくる。投票は、2月1日にアイオワ州での共和党と民主党の党大会で始まる。

オバマ大統領は一般教書演説の中で、トランプ氏の悲観主義と、トランプ氏が依存している外国人への恐れに挑戦を投げかけた。楽観主義と多様性はアメリカの理想であるだけではなく、経済的、社会的なアメリカの強みだと大統領は言った。

世界はアメリカの経済的な強さに注目しているとオバマ氏は言った。その一方で、他者に順応し、他者を受け入れる私たちのお手本も注目されているのだと、オバマ氏は語った。さらに、アメリカは外交的にリードしているが、これは私たちがパートナーと対等であろうと努めていることがその要因の一つだとも述べた。

「私はいかなる政治、人種や宗教を理由に人々を標的にするいかなる政治も拒否する」と大統領は言い、大きな拍手を受けた。

彼は「政治的な正しさの問題」ではないのだと付け加えたが、アメリカの社会と経済が繁栄し、「多様性と寛容さ」のために耐久性を持つという理解に基づいている。

これらの原則が否定されることは「一つの国としての自分たちへの裏切り」であるとオバマ氏は言った。

オバマ氏は、この問題と疑問を次のように表した。「私たちはどのようにして寛容で多様なままでいながら、同時にアメリカ市民を守ることができるでしょうか?」

これは2016年選挙の中心となる問題であり、世界は私たちがどう振る舞うのかを見ようと待ち構えているのだ。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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