『時をかける少女』の続編、上白石萌歌主演、ヨーロッパ企画・上田誠の脚本・演出で初の舞台化

1965年の原作発表以来、累計250万部を超える筒井康隆の大ロングセラーの続編。
(C)2018「続・時をかける少女」製作委員会

『時をかける少女』(筒井康隆・著)の続編『続・時をかける少女』の初の舞台化が決定、10月20日に発表された。芳山和子役を演じるのは、人気上昇中の女優、上白石萌歌。また、脚本・演出はヨーロッパ企画の上田誠氏が務める。

上白石は発表で「高校生である今だけの自分の感性を頼りに、和子と共に思い切り駆け抜けたいと思います!」とのコメントを寄せた。

『時をかける少女』は1965年に原作が発表されて以来、累計250万部となるロングセラー。テレビドラマや映画で何度も上映され、アニメ化もされている。

続編は元々、「時をかける少女」をドラマ化したNHK『タイム・トラベラー』の続編として、脚本家・石山透氏が創作し、ドラマ化された『続・タイムトラベラー』。その脚本が、再び『続・時をかける少女』として書籍化され、今回の舞台化に至ったという。

ニッポン放送の人気番組、オールナイトニッポンの50周年記念公演として2018年2月から上演される

主演の上白石は、第7回『東宝シンデレラ』オーディションでグランプリを獲得しデビューした。今回の作品に対する意気込みとして、以下のコメントを寄せている。

多くの方に愛され、わたしも大好きな作品である『時をかける少女』に続編があるということをお話をいただいてから初めて知りました。すぐに原作を読みましたが、非現実的な世界と日常との間で揺れる和子の姿に思わず背中を押してあげたくなりました。この世界観が舞台上でどのように広がっていくのか、今から胸が高鳴ります。

上田さんのことは、事務所の先輩である長澤まさみさん主演の映画『曲がれ!スプーン』で存じ上げていました。独創性溢れる演出とユニークな仕掛けにいつも驚かされます! エチュードを交えながら稽古(けいこ)を進めていくスタイルは後にも先にもないと思うので、存分に鍛えていただきたいです!(笑)現役で制服が着られる最後の年に、この作品に出会えたことをとてもうれしく思います。高校生である今だけの自分の感性を頼りに、和子と共に思い切り駆け抜けたいと思います!

また、上田誠氏のコメントは以下の通り。

数年前、『時かけ』に『続』があると知ったときはひっくり返りそうになりました。読むと、ラベンダーの香りを残して未来へと去っていったケン・ソゴルが、堂々とまた帰ってきて和子に迷惑をかけまくっていました。そしてまた記憶を消す消さない言っているという。それが夫婦漫才のようで、これをコメディにできないかと思い立ちました。萌歌さん、ケン・ソゴルをよろしくお願いします。何も覚えていないと思いますが、あの時たしかに恋に落ちていたのですよ。

■ストーリー

主人公・芳山和子はクラスメイト深町一夫=未来人ケン・ソゴルと恋に落ち、彼の開発したラベンダーの香りがする薬で、時空を移動するタイムトラベルの超能力を得るが、ケン・ソゴルが未来へ帰る際、彼に関わるすべての記憶を消されてしまう...。それから月日が流れ、高校生になった和子の前に再び彼が現れ、「未来から来た3人の科学者を一緒に探してほしい!」と和子はケン・ソゴルと行方不明の科学者を捜索するはめに...。記憶を失ったはずの和子は、再びケン・ソゴルと時を超え、そしてもう一度彼に恋をする――。

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