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「サンダース世代」とは何か? 社会主義者・サンダース氏を若者が支持する理由

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現実的な考え方をする友人や同僚たちは、これまで1年以上にわたってバーニー・サンダース上院議員を軽く見ていた。ニューハンプシャーの予備選挙でサンダース氏が優勢だと知ってようやく慌て始めている。そして「これはサンダースの最後の勝利だ、彼の支持者は現実に目を向けよう、11月の大統領選で勝つには一致団結してクリントンを応援しなければいけない」と主張している。

しかし友人たちは、重要なポイントを見逃している。サンダース氏が武器にしているのは「世代」と「経済」だ。

サンダースを支持しているミレニアル世代(2000年以降に成人した世代)は、大恐慌以来最悪といわれる経済の中で生きてきた。もしかすると大恐慌より悪いかもしれない。大恐慌の時は、経済が大打撃を受けたことを社会は理解していたし、それが政治的な理由によるものであることも理解していた。

しかし、ミレニアル世代の苦境は、最近まで個人の問題だと考えられていた。どうやって不景気を切り抜けるか、ひどい選択肢からどうやってよいキャリアを選ぶか。これが政治的な問題だと社会が気付くのは、時間の問題だった。

ミレニアル世代は、大きな借金を抱えながら社会人生活をスタートさせる最初の世代だ。大学に通うために、たくさんのお金を借りねばならなかったのだ。共和党が国と州レベルで大学の予算をカットしたため、授業料と入学金が跳ね上がったのが大きな原因の一つだ。だから共和党により責任がある。しかし民主党も共和党も、大学の授業料を借金することを問題視していなかった。その点では共犯だ。

学生や若者たちが、このひどい状態にいつ抗議の声を上げるのだろうと私は考えていた。2016年の大統領選挙で、ようやく彼らは抗議を始めている。公立大学の授業料無償化を掲げるサンダース氏への支持を表明することによって。

大学のための借金は、ミレニアル世代ストーリーの一部に過ぎない。社会に出てからも苦労が続く。今、正規雇用が減り短期雇用が増えている。この傾向を、物質主義の否定や柔軟性な生き方などとロマンチックに解釈する人もいる。しかし、そんな考え方はもう古い。

短期の仕事をしながら、家族を持ち家を買おうとする35歳になったと想像してみてほしい。家を所有する若い世代が急激に減ったと言われているが、それは彼らの多くが、借金を抱えている上に雇用が不安定なので、ローンが組めないのだ。

若者たちの夢を阻んでいるのは、富裕層の富裕層による富裕層のための経済だ。サンダース氏はクリントン氏よりも、この歪んだ経済システムを変えようとしている。経済ゲームのルールを支配しているのがウォール街だという現実を訴え、彼らの支配を終わらせようとしているのだ。

アイオワ州での党員集会で、サンダース氏を支持する有権者とクリントン氏を支持する有権者の年齢差は政治史上記録に残るほど大きかった。ニューハンプシャー州でも同じことが起きる可能性は高い。クリントン氏や彼女に支持者にとってはいいニュースではない。

現実主義の友人たちは、このサンダース現象を下火にしようとやっきになっている。

彼らはまずこう言う。サンダースは余りに左派すぎるため大統領に選ばれる可能性は少ない。確かに彼は左派だ。しかし2016年は、普通の年ではない。まず、国内経済が不安定だ。これはようやく大統領選挙戦の論点として議論され始めた。それに政治やイデオロギーの面でも誰が勝つかわからなくなってきた。外国人、政府、経済、なんだって非難できる。

もし共和党からトランプ氏のようなポピュリストが指名された場合、彼を支持する労働者クラスの票を勝ち取るためには、民主党もポピュリスト候補を立てた方がいいだろう。経験のある候補者にとっては、苦しい大統領選になりそうだ。

対共和党候補では、サンダース氏の方がクリントン氏よりも勝つ見込みが高いという世論調査結果がある。これは有権者がまだサンダース氏の考えをよく理解していなくて、共和党もまだ本気でサンダース氏を攻撃していないからだと現実主義の友人たちは主張する。

彼らはまた、サンダース氏の年齢も弱点として挙げる。選挙が行われる11月、彼は75歳になる。若者が、史上最高齢の候補者を支持するという矛盾した構図だ。サンダースは年をとりすぎていると言う一方で、友人たちはクリントン氏がダメだった場合は、代わりに副大統領のジョー・バイデン氏を担ぎ上げるつもりだ。サンダース氏より一つ若いだけなのだが。

また、サンダース氏の提案の多くは現実的でないとも指摘する。サンダース氏は国民全員が加入できる医療保険制度をつくると言っているが、非常にお金がかかるうえ、上院でも下院でも共和党が過半数を占めている現状で実現しないだろう。1月のブログで書いたが、国民全員をカバーする医療保険制度をつくるには、まず55歳~64歳、次に子供、そして最後に国民全員を加入させるという手順を踏んだ方が、政治的にも財政的に実現可能だ。

しかし、サンダース氏の提案はお金がかかりすぎるし非現実的という主張には、こう反論できる。まず、社会保障制度や市民権といった進歩的で素晴らしい仕組みは、現実的な考えをする少数派の政治家たちから始まり、実現に至ったのだ。

そして、かたくなに妥協しようとしない共和党に対して、はたして中道寄りリベラルのクリントン氏が、徹底したリベラル派のサンダース氏より上手く立ち回れるものだろうか? 共和党がクリントン氏に対して手を緩めるとは思えない。

最後に友人たちは、サンダース氏に政府高官としての経験がないことを挙げる。しかし一方で、大統領になる前に上院議員を4年務めただけのオバマ氏を擁護しているのだ。サンダース氏にはもっと長い政治家のキャリアがある。

サンダース氏、そしてサンダース氏が変革しようとしている現状への大きな不満を軽く見るのをやめた方がいいだろう。

とはいえ、サンダース氏はまだ劣勢だとみられている。これから、クリントン氏が圧倒的優位に立つ地方予備選挙が控えている。75歳、自称・民主社会主義者、ユダヤ系、無神論者。誰がこんな候補者が現れると思っただろう。この意外性も、彼に勢いを与えている。

サンダース氏が支持を広げているという事実、クリントン氏と互角の競争をしているという事実は、彼がアメリカにくすぶっている強力な何かを象徴していることを意味している。それを理解できないのは、大バカ者くらいだ。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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