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都営住宅の倍率、数百倍。一方、都内の空家は75万戸以上...

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本日は東京都政調関連の視察・打ち合わせで、
人生で初めて多摩市役所に行ってきました。

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「耳をすませば」の舞台にもなった聖蹟桜ヶ丘有する多摩市。
「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台となった多摩ニュータウンが
多くを占める自治体としても有名です。

多摩ニュータウンができて約40年。
かつてここで生活をスタートした「将来世代」たちは
壮年期に差し掛かり、高齢化・老朽化が進み様々な課題が立ちはだかっています。

...と、多摩市にはそれほど明るくない私なので、
本日の話題は多摩市にも特にたくさんある都営住宅について。

条件に応じて1万円~5万円程度の安価な家賃で
入居できる都営住宅。東京都では新設を停止していることもあり、
その入居倍率は数倍~数百倍に及びます。

日本は住宅に対する公的な支援が少ないことでも知られていますし、
こうした状況を受けて

「もっと都営住宅を!」

という声が(共産党さんを中心に)あげられることも多いのですが、
結論から言うと私は都営住宅の新設・拡大には否定的です。
将来的には廃止・民間移譲に進むべきだと考えます。

大前提としてこれからは少子化・人口減少が進むこともありますが、
平成24年度に発表された平成20年度時点の調査によると
東京都内にある空家は75万戸で、さらに増加傾向にあります。

このような状況で都営住宅を増やしていくことは、
単なる民業の圧迫に他なりません。

また、都営住宅にはいくつかのデメリットが指摘されています。

まず、住人の流動性が低いこと
若いうちは安い家賃で我慢して貯金をして、
いずれ民営のマンションやマイホームに引っ越しを...。

というのであれば良いのですが、ほとんどの場合、
一度入居した方はそのまま生涯都営住宅に住み続けます。

すると必然、都営住宅は高齢者ばかりになり、
本来住居支援を行うべき若年層にパイが行き渡らないことになります。
また高齢者ばかりとなるコミュニティは、防災の面にも不安が残ります。

そして流動性の低さが続くと、都営住宅自体がムラ社会化します。
長く済んだ住人たちの間でローカルルールのようなものが出来上がり、
それが新しい入居者に対する壁になることがあるようです。

またこうした過度な住民の同質化は、
子どもたちの学力への影響も懸念されています。
(学力と所得は比例する可能性が高いので、必然なのかもしれませんが...)

とはいえ、公的支援が皆無であっていいわけではありません。
特に、「所得が低くて家庭が持てない」ことが少子化の要因として
指摘されている以上、若年層への支援はとりわけ必要です。

これを同時に解決する方法が「住宅バウチャー」で、
家賃にのみ利用できるクーポンを所得に応じて支給することが
民間の競争・活力も活かすことができるリーズナブルな政策と言えます。

財政がひっ迫している自治体が、これ以上公営住宅を運営する必要もなくなります。
また、公営住宅では必ず「所得が上がった人々」の立ち退きがなかなか行えないことが
問題になるのですが、バウチャーなら支給を止めるだけなので非常に機動的です。

先般話題に挙げたシルバーパスもそうですが、
時代と財政状況、対象者に合わせた社会保障政策を進めていくべきです。

行政のスリム化、民間の活力利用、若年層への支援などをテーマに
今後もこうした政策に一つ一つ取り組んで参ります。

それでは、また明日。

◼︎おときた駿プロフィール
みんなの党 東京都議会議員(北区選出)/北区出身 30歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。

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