正社員より解雇しやすい「限定正社員」を増やす提言案を、政府の有識者会議が固めた。非正規雇用を減らすことができる上、正社員であっても解雇しやすくなり、会社側が人材確保をしやくすくなるのが狙いだ。政府が6月をめどにまとめる成長戦略に反映されることを目指しているが、「安易な解雇を助長する」として、労働組合などを中心に反発する声も根強い。

小泉政権の規制緩和以降、契約社員やアルバイトなどの非正規雇用が増大。現在では働く人の35%を占めている。政府の規制改革会議の雇用ワーキンググループでは、「正社員と非正規労働者に二極化した働き方を改めることが経済成長に欠かせない」として、3月から議論を重ねてきた。

そこで飛び出したのが「限定正社員」という雇用形態だ。これは、勤務地や職種、働く時間をあらかじめ会社と約束する働き方。「長時間残業や転勤できない人でも、雇用が安定した正社員として働ける」とされている。今回の提言案について、朝日新聞デジタルでは次のように報じている。

提言では、その仕事や勤務地がなくなったとき、正社員よりも解雇できる基準が緩いことをルール化すべきだと求める。解雇しやすいことがはっきりすれば、企業は「余剰人員」を抱え込む心配をせずに雇う人を増やせるためだ。

解雇紛争の裁判例をもとに、雇い入れ時にかわす契約の内容や、日ごろの仕事のさせ方の注意点などを指針にまとめる。解雇できる基準を法律に書き込む意見もあって最終調整している。

働き手が一方的に損をしないよう、本人の同意がなければ会社の判断だけで正社員から限定正社員にされないことや、希望に応じて正社員と限定正社員を行き来できることも提言する。

朝日新聞デジタル「正社員崩して解雇しやすく 規制会議、経済成長へ提言案」2013年05月30日08時58分)

この「限定正社員」については以前にもハフィントンポストで、「限定正社員」 働きやすさのモデルか、安易な解雇の誘発かという記事を掲載したが、読者からは厳しいコメントも寄せられている。

従来からある、一般職やエリア採用が「限定正社員」と名前が変わり、解雇が容易になっただけであり、結局は、正社員という「身分制度の温存」は続くことになります。それでは何も変わらず、抜本的な解決にはつながりません。
nagao fpdl 2013年05月07日 17時40分
いろいろな働き方というものがあってもいいとは思う。しかしながら「限定正社員」という位置付けはいかがなものだろうか。短絡的に員数調整を機動的にしたいというだけであるなら一般労働者派遣を積極的に活用することで足りるのではなかろうか。
maxwellder 2013年05月08日 03時51分
いろいろ工夫したいのはわかりますが、それより正社員に期限付き労働契約を義務付ける方がフェアではないでしょうか。正社員の部分を崩さないと後は何をやっても機会均等にも個人の努力も何もかも無駄になります。
OrangTW 2013年05月07日 22時42分

(※読者の皆様は「限定正社員」を増やすという有識者会議の提言案について、どのように考えますか?ご意見をコメント欄にお寄せください)