Huffpost Japan

「幼少期の体罰」は将来の問題行動につながる:実証研究

投稿日: 更新:
印刷

悪いことをした子供に、平手打ちやお尻を叩くなどの体罰をすると、その子供がのちに問題行動を始めるリスクが高まる、という研究結果が発表された。

研究者らは、米国に住む1933組の親のしつけの習慣を、その子供たちが幼少期後半になったときの行動と比較して分析した。

この研究では、母親の57%と父親の40%が3歳の子供を叩いたことがあり、52%の母親と33%の父親が5歳の子供を叩いたことがあると回答した。

5歳の子供に対する母親の体罰は、たとえ回数が少なかったとしても、その子供が9歳になったときに問題行動(外在化行動:攻撃的な言葉使いや行動)を起こす頻度の高さに関係していた。体罰のおかげで、幼少期前半の子供の行動が管理できていたにもかかわらずだ。

5歳の子供を父親が頻繁に叩いていた場合は、その子供が9歳になったときに受けた語彙能力テストの点数の低さに関係していた。

論文の主著者で、コロンビア大学大学院社会福祉学研究科のマイケル・J・マッケンジー准教授はこのように解説する。「体罰をすれば、体罰には効果があるという手応えをすぐに得られる。だが、教育の目標は、子供が将来、自らをコントロールできるようにすることだ。その点において、体罰には効果がない」

児童虐待を防止するための団体NSPCCのフィリップ・ノイーズは、次のように語る。「証拠が示している通り、叩くことは効果的な罰し方ではなく、このような形でつらい過去を経験した子供たちにとっては特に、悪い前例を作ることになる。体罰は、暴力を振るうことが答えなのだと子供たちに教え、子供とその保護者の信頼関係を損なうのだ」

現在、米国では親による体罰は基本的に合法であり、どの程度の体罰が制限されるかは州によって異なっている。だが、ドイツやスペインなど欧州の20カ国では、親による体罰を禁じている

英国では、親が子供を叩くことは違法ではないが、「妥当な体罰」の規則が2004年に定められており、どのような身体的な罰も、子供の肌に跡を残すようなものであってはならないとされている。

今回の研究は、「脆弱な家庭と子供の幸福についての研究」と題された、米国の中規模から大規模な20の都市に住む子供たちを対象にした長期的な出生コホート研究に基づいている。この研究では、子供が3歳と5歳の時点における保護者からの体罰に関する報告内容が、子供が9歳のときの外在化行動および語彙理解力と併せて評価された。

[The Huffington Post UK(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

Also on HuffPost:

Close
「罰として、自分がどんな問題行動をしたか説明するポスターを持たされた子供たち」
/
シェア
ツイート
AD
この記事をシェア:
閉じる
現在のスライド

訂正箇所を連絡