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三菱重工、アルストムのエネルギー事業の買収を検討 シーメンスと共同で

2014年06月11日 23時08分 JST | 更新 2014年06月12日 19時04分 JST
Reuters

[ミュンヘン/パリ 11日 ロイター] - ドイツの総合電機大手シーメンスと三菱重工業<7011.T>は、仏重電大手アルストムのエネルギー事業に対し、共同で買収提案を行うかどうか、16日までに検討すると発表した。

11日に発表した共同声明で明らかになった。

三菱重工の宮永俊一社長は、共同買収をめぐりシーメンスから提案があったことを明らかにしたうえで、フランス政府を含むすべての関係者にとり有益な結果をもたらすことになるとの考えを示した。

シーメンスのジョー・ケーザー最高経営責任者(CEO)は「アルストム、三菱重工、シーメンスのための長期的視点に基づく解決策」を見出すため、三菱重工と連携していくことに期待を寄せていると語った。

アルストムのエネルギー事業をめぐっては、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が約170億ドルの買収案を提示している。三菱重工の参戦によって、シーメンスはGE案に対抗し得る財源や柔軟性を確保できる可能性がある。

ブルームバーグが先に報じたところによると、三菱重工がアルストムのスチームおよび送電網事業を、シーメンスがガスタービン事業をそれぞれ買収する案が選択肢に挙がっているという。

アルストムの送電網事業を買い取ることによって、同事業におけるシーメンスの優位性について欧州委員会が懸念を表明していたこともあり、共同買収案は、反トラスト法(独占禁止法)をめぐる障害の回避につながる可能性もある。

ユニオン・インベストメントのファンドマネジャー、クリストフ・ニーセル氏は、三菱重工との連携は賢明な動きとし、シーメンスがアルストムの事業買収によって過度の負担を背負い込むとの市場での懸念を一部軽減させるとの見方を示した。

ただ同氏は、アルストムの事業買収によって、シーメンスのケーザーCEOが進めている再編計画が阻害される恐れがあることに懸念を示した。

一方、アルストムの関係筋は、報じられているシーメンスと三菱重工の提案は「アルストムの解体につながる恐れがあり、仏政府は到底受け入れないだろう」と語った。

アルストムのパトリック・クロンCEOはこれまでに、GE案を支持する立場を明確にしている。

また、現時点でアルストムは両社から買収案は受け取っていないほか、三菱重工はアルストムの企業情報へのアクセスは与えられていないという。

アルストムはコメントを差し控えている。

フランス大統領府の報道官によると、オランド仏大統領はアルストムの将来をめぐり、12日に首相や経済相と協議する。また、大統領はアルストムをめぐる最新の情報の把握することを望んでいるが、現時点で売却先の有力候補は決定していないという。

仏政府はGEの当初案を上回る買収案を引き出すことを狙い、シーメンスによる対抗案提示を促してきた。

GEはこれに対し、仏国内で1000人の雇用創出を確約し、政府が示す雇用面での懸念軽減に努めている。

GEの広報担当はこの日、電子メールで「アルストムとの提携に関し、われわれの提案の詳細をめぐり建設的な協議を続けている」とした。

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