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日清戦争から120年、中国軍に高まる懸念「腐敗を取り除かなければ、戦う前に敗れるだろう」

2014年08月19日 14時12分 JST | 更新 2014年08月19日 14時25分 JST
Reuters

[北京 19日 ロイター] - 東・南シナ海をめぐり周辺国との緊張が高まる中国で、軍の腐敗に対する懸念が高まっている。現職・退職幹部や国営メディアからは、あまりの堕落ぶりに戦争になっても勝てないのではないかとの疑念も出ている。

政府系メディアはここ数カ月、人民解放軍ではびこる汚職と、軍の腐敗が120年前の日清戦争における中国の敗北につながったことを関連付けた記事を相次いで掲載。ステルス戦闘機の開発や2012年の空母就役など、急速な軍の近代化を考えれば懸念はつきものだが、2件のスキャンダルが軍の腐敗体質をあらためて浮き彫りにした。

中国は6月、賄賂を受け取ったとして、軍制服組最高幹部だった徐才厚・元共産党中央軍事委員会副主席の党籍を剥奪し、軍法会議にかけると発表した。

これより前には、徐氏に近い谷俊山・元総後勤部副部長も汚職で起訴された。関係筋がこれまでにロイターに語ったところによると、谷氏はお金の見返りに軍内のポストを与えたり、軍が保有する土地の開発契約に絡んで利益を得たりしたとされる。

軍高官らが懸念するのは、中国で長年にわたり公然の秘密となっている幹部ポストの売買だ。こうした悪弊が優秀な人材の排除につながっているとされる。

上海に拠点を構えるオンラインニュースサイト「澎湃新聞」が先週伝えたところによると、軍の元幹部で論客として知られる羅援氏は「腐敗幹部が現れ続ければ、軍にいくらお金を投じても足りないだろう」と指摘。「徐才厚や谷俊山のような腐敗幹部が吸い上げたお金は数億もしくは数十億元になる。これでどれだけの戦闘機がつくれるのだろうか。腐敗を取り除かなければ、戦う前に敗れるだろう」と話した。

ロイターは徐氏や谷氏と接触することができず、コメントを得られなかった。

人民解放軍の腐敗についてコメントを求めたが、国防省から回答は得られなかった。

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