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ベルナルド・ベルトリッチ監督、『ラストタンゴ・イン・パリ』のレイプシーンは同意がなかったと明かす

2016年12月05日 01時51分 JST | 更新 2016年12月05日 01時51分 JST

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1972年の映画『ラストタンゴ・イン・パリ』のマーロン・ブランド(右)とマリア・シュナイダー

『暗殺の森』『ラストエンペラー』などで知られるイタリアの映画監督ベルナルド・ベルトルッチが、1972年の映画『ラストタンゴ・イン・パリ』のレイプシーンを、女優への告知や了解を得ないまま撮影していたことを明らかにした。

芸術性が高い作品として批評家の賞賛を受ける一方で、X指定(17歳以下の鑑賞禁止)に指定されるほど物議を醸したこの作品は、露骨なレイプシーンで最もよく知られている。

このシーンで、マーロン・ブランドが演じるポールは、バターを使ってマリア・シュナイダー演じるジャンヌをアナルセックスでレイプする。

撮影当時48歳だったブランドはアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、全米映画批評家協会賞を受賞し、ベルトルッチも同様に監督としての名声を築いた一方、当時19歳だったシュナイダーは、この経験がトラウマとなった。

最近ネット上で公開された動画の中で、ベルトルッチはこの映画がこれまで考えられていた以上に不穏なものだったと明かしている。ベルトリッチは、自身とブランドがシュナイダーに詳細を言わないままレイプシーンを撮影する計画を練っていたことを認めた。

「バターを使うシーケンス(一連のシーン)は、撮影前の朝にマーロンと一緒に考えた」と、ベルトルッチは2013年、パリの映画資料施設「シネマテーク・フランセーズ」で行われたインタビューで語った。

「ある意味、マリアに怖い思いをさせた。どんなことをするのか彼女には言わなかったからね。女優としてではなく、1人の少女としてのリアクションを求めていたんだ」

「彼女に、屈辱を受けたような反応をしてほしかった」とベルトルッチは言った。「彼女は私とマーロンを憎んだと思う。彼女には言わなかったから」

ベルトルッチはさらに、「非常に後ろめたい思い」はあるが、自分の判断に後悔はないと断言している。

「何かを得るためには、完全に自由でなくてはならないと思う」とベルトルッチは言った。「マリアには屈辱とか怒りを演じてもらいたくなかった。マリアには感じてもらいたかったんだ……怒りや屈辱をね。その結果、彼女は一生私を憎むようになった」

実際には、同意のないセックスはレイプと定義されることを考えれば、我々もベルトリッチを嫌悪することになる。

2011年にガンで亡くなる前に、シュナイダーはこのシーンについて「屈辱を受け、少々レイプされたようにも感じた」と明かしている。彼女は、「台本にはなかったし、ベルトルッチからもブランドからも、撮影後に慰めも謝罪もなかったという。

「私は若かったし、それほど経験もなかった。この映画の性的描写を完全に理解していなかった」と、シュナイダーは2007年にデイリー・メールの取材に答えている。「エージェントを呼ぶか、弁護士をセットに呼ぶべきだった。台本にないことを強制させることはできないから。でもあの時は、それを分かっていなかった」

ベルトルッチのインタビューは以下の動画で見られる。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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