「護衛艦かが」就航時の桟橋は、幻の空母「天城」だった

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3月22日に就航した護衛艦「かが」 | Toru Hanai / Reuters
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3月22日に就航したヘリコプター搭載型の護衛艦「かが」について、同日の引き渡し式で使われた浮き桟橋が、旧日本海軍の幻の空母「天城」の船体を流用したものではないかとネット上で注目を浴びた。「かが」を造ったジャパンマリンユナイテッド社は28日、「浮き桟橋は、天城を流用したもので間違いない」と、ハフィントンポストの取材に答えた。


■左の護衛艦「いずも」と右の護衛艦「かが」に挟まれているのが浮き桟橋


■幻の空母「天城」とは?

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「天城」と同型艦の空母「赤城」。1925年4月進水後 呉海軍工廠で撮影

「天城」は、もともと1917年(大正6年)に巡洋戦艦として起工されたが、ワシントン海軍軍縮条約(1922年)で主力艦が制限されたことを受けて、建造途中から姉妹艦の「赤城」とともに大型空母へと改造されることになった。

しかし、横須賀での改造工事の最中、関東大震災(1923年)が発生。日本海軍は、大きく損傷した「天城」の完成を断念。代わりに、廃棄予定だった戦艦「加賀」が空母に改装されることが決まった。

幻の空母となって解体された「天城」だが、船体の一部が横須賀海軍工廠内に浮き桟橋を作る際の鋼材として用いられた。その浮き桟橋が在日米軍が使用した後に民間に払い下げられ、今も磯子工場で使われているのだという。

ジャパンマリンユナイテッドの広報担当者は、この浮き桟橋について「社内で確認したところ、赤城の姉妹艦である天城の船体を流用したもので間違いありません」とコメントしている。

【参考文献】

『写真・太平洋戦争の日本軍艦[大型艦・篇] 』(ワニ文庫)
『カラー版 日本の軍艦 完全網羅カタログ(宝島社)
福井静夫『終戦と帝国艦艇―わが海軍の終焉と艦艇の帰趨』(光人社)


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