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LINEの「送信取消」、いじめ悪用や証拠隠滅にはどう対応する? 企画者に聞いた

「決していたずらや遊び目的で使ってほしくありません」

2017年12月13日 12時00分 JST | 更新 2017年12月15日 12時19分 JST

12月13日、LINEに「送信取消」機能が追加された

今後は間違ってメッセージを送ってしまう「誤爆」を防げるようになるが、ネット上では、いたずら目的で機能を使う人が出てきてしまうのでは、という指摘もあった。

LINEは、なぜこの機能の実装に踏み切ったのか?企画・開発をリードした同社の執行役員、稲垣あゆみさんに話を聞いた。

Aya Ikuta / HuffPost Japan
稲垣あゆみさん

——「送信取消」機能を追加した理由は?

2017年は、トークルームの改善に特に力を入れて取り組んできました。

LINEの本質でもあるメッセンジャーとしての使いやすさを向上するために議論を続けていて、その中で、ユーザーが本当にほしいと思っている機能のひとつとして、「送信取消」機能が上がりました。

——2011年のサービス開始から、約6年後に送信取消機能を追加したのはなぜでしょうか。

この機能は、LINEの根幹に関わる、とても重要な機能です。「既読」と同じくらいに大きなインパクトがあると考えています。

社内でも、ポジティブな反応もあれば、ネガティブな意見もありました。企画の段階から機能を追加する上でのリスクを検証して、慎重に議論を重ねました。

HuffPost Japan
彼氏に送るはずのメッセージを、間違ってお母さんに送ってしまった...。こんな「誤爆」も取り消せるようになる。

——「いじめに悪用されるのでは」「証拠隠滅ができてしまう」といった指摘もあります。

LINEを使っている人が本当に困ってしまうような「誤爆」をなくしたい、という思いでこの機能を追加しました。決していたずらや遊び目的で使ってほしくありません。

むやみな乱用や悪用を防ぐため、24時間という時間制限を設けたり、「送信取消」の履歴が残るようにしました。また、トークルーム上でメッセージは取り消せますが、スマホのロック画面などに表示される「通知メッセージ」は消えません。

メッセージも、やり取りをしているユーザー間のスマートフォンやPC上では取り消されますが、サーバ上には削除されたという形跡が一定期間残ります。

私たちが提供するサービスが、社会的に大きな問題を引き起こすきっかけになるかもしれない。その点で、私たちには責任があります。この機能を始めた本来の意図を正しくユーザーに伝えていき、私たちが望まない形でこの機能が使われないよう注視していきます。

——「既読スルー」という言葉がLINEきっかけで生まれたように、新しい概念ができるかもしれませんね。

新しい機能がユーザーにどう受け止められるか、これは実際に機能を追加してみないとわからないことです。

「既読」が恋愛の駆け引きに使われ始めたように、もしかしたら「送信取消」も思いがけない使われ方をされるかもしれません。

ただ、この機能はあくまで「誤爆送信」を防ぐためにあるものです。会社専用のグループに間違えてプライベートな会話を送ってしまったとか、取り返しのつかない深刻な「誤爆」をしてしまって、本当に必要になった時にこの機能を活用してほしいです。

Aya Ikuta / HuffPost Japan
稲垣あゆみさん