「20代はあらゆるムチャぶりを打ち返す!」サムライインキュベート・両角将太の情熱

2014年06月26日 14時25分 JST | 更新 2015年09月04日 19時46分 JST
エンジャパン

日本を代表するシードアクセラレーター・サムライインキュベートの両角将太さんへインタビュー。20代半ばにしてコワーキングスペースの管理人、年間200回のイベント企画・開催、更には営業や広報、投資先支援、イスラエルに進出する大企業の窓口などを担当する彼に、「20代の過ごし方」をテーマにお話を伺った。

■ベンチャーキャピタルに飛び込んだ若者が考える「20代の過ごし方」とは

20代で過ごす時間は何ものにも代えがたい。

多くは大学を卒業して、カイシャに入り、「社会」の波にのまれ、悩み、それでもがむしゃらに行動し、夢を抱く。そして次のステップとなる"30代"に対する期待感や危機感を同時に持つことだろう。

ことWEB/IT業界は若く、働き手も総じて若い。20代から30代が主役を張る企業も多い。

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サムライインキュベート・両角将太さん

日本を代表するシードアクセラレーター「サムライインキュベート」で創業者/CEOの榊原健太郎氏の右腕として日々新たな挑戦をしているのが、今回お話を伺った両角将太さん(26歳)だ。

早稲田大学在籍中にサムライインキュベートの門を叩き、サムライスタートアップアイランド(SSI)の管理人としてなんとたった一人で年間200以上のイベントを開催。さらに、広報から営業までこなしているという。

彼がここまで熱をあげて仕事に取り組めるのは一体なぜなのか?悩める同世代の20代のみなさん。最高速度で20代を駆け抜ける両角さんからちょっとシゲキを頂こうではないか。

■インターネット業界はジェットコースターみたいな世界

― 今回は「20代の過ごし方」というテーマで是非お話を伺えればと思います。両角さんのように20代で、シードアクセラレーターに入るというのは珍しいキャリアですよね。もともとベンチャーキャピタル(VC)に興味があったんですか?

VCというより、経営や起業に興味がありました。大学の頃は本気で公認会計士になろうと思っていたんです。2年強くらい引きこもって会計学、会社法、監査論、経営学などについて勉強していました。1日に14時間勉強することもありましたね。

でも、ある時ふと気づいたんです。座学だけずっとやって、試験の合格を目標に時間を費やすより、経営の現場にいる経営者や会計士の方に会ったほういいはずだ。経営のリアルを知れるし絶対に面白いんじゃないかって。

そこで起業家インタビューをはじめてメディアを立ち上げたんです。(※Entrepreneurs' Mind)家入さんやVOYAGE GROUPの宇佐美さん、nanapiのけんすうさんなど、20名以上にお話を伺いました。

― WEBスタートアップの経営者が多いですよね。なにかきっかけがあったんですか?

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初めてインタビューしたのが、『起業のファイナンス』という著書でも著名な磯崎哲也さんという方だったのですが、彼はネットイヤーのCFOやカブドットコムの社外取締役、ミクシィの社外監査役を務めていらしゃったんです。

お話を伺った際、「インターネット業界はジェットコースターみたいな世界だからすごい面白いよ」と教えてもらって、そこでITスタートアップの世界に興味を持ったんです。

榊原とも起業家インタビューで出会いました。インタビューしてから数ヶ月は音沙汰なかったんですが、たまたまあるイベントで再開した際、「4日後にSSIというコワーキングスペースをオープンさせる」という話を聞きました。当時、僕自身も日本にシリコンバレーみたいなの作りたいと思っていて、勢いに任せて4日後からサムライインキュベートでインターンを始めたんです。

― すごい速さでの決断ですね...!これまでどんなことを行なってきたんですか?

徐々に慣れてきた時点で、「あ、じゃあSSIの管理人ね」みたいな感じになって(笑)。そして、「イベントを年間200回開催する」というミッションが降りてきてからは、イベント担当として企画から運営まで全て手掛けていました。

■ 人に言える実績を作る!

― 両角さんは20代半ばにしてかなり速いスピードで、成長といいますかスキルと経験を身に着けていると感じます。ご自身で、ターニングポイントというか、「しきい値を超えたな」と思えたのはどんな時だったのでしょうか?

年間200回のイベント開催をやり遂げたことですね。ただ200回開催したことだけでなく、その過程で身につけたスキルや人脈が次の新しい仕事どんどんつながりはじめたんです。単なるコワーキングスペースの管理人に留まらず、サムライインキュベートの広報や事業提携の営業、投資先支援などを兼任するようになりました。最近では、大企業のR&D部門とうちのイスラエル事務所を繋ぐ窓口役、イスラエルでのイベント企画も行なっています。

例えば、自分がハブとなった支援先が億単位の資金調達に成功したり、大企業との共同起業支援の開始など、様々なコラボレーションを実現してきました。大手キー局や全国紙のメディアにも、2ヶ月に1回以上の頻度で取り上げていただけています。

少しずつ自信を持って仕事を行なえるようになったのも、「人に言える実績」を作り出せたことがきっかけです。そしてノウハウや人とのつながりといった資産を育てきた結果だと思います。

― 全くの未経験からイベント年間200回ってかなり厳しくなかったですか?

もうがむしゃらでしたね(笑)。考えるより、とにかく数をこなして...。質って最初から作れないと思います。数打ってれいばだんだん質が上がって、量が質に転化するんですよ。

その分、失敗も多くありましたけど、20代は失敗し放題だと思います。失敗しても後からなんとかなるんですよね。次から次に新しいことが起こるので、とにかく目の前にあるものを...と行動してきました。

■ 20代は土台作り。30代になれば点と点がつながって線になる。

― サムライインキュベートと言えば、榊原さん自身がイスラエルに進出されたことが大きな話題となりましたね。

話が出てから、たった数ヶ月で本当に行ってしまいましたね(笑)。

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榊原は常日頃「できるできないでなく、やるかやらないかで、世界を変える!」と公言しているんです。彼の行動力とバイタリティにはいつも驚かされますね。

2020代、誰と一緒に働き、夢を見るか?ってすごく重要なポイントだと思うんです。いくら事業が面白くても、尊敬できない人とはエキサイティングな仕事はできないと思います。その点で言えば、僕はうまく榊原といいタイミングで巡り合えたなと思います。

また、榊原は社長とか上司という感覚ではなく、"歳の離れた兄ちゃん""という感じなんですよ。仕事や人間関係はもちろん、恋愛の相談も乗ってもらったり(笑)。一緒に働いてて非常に楽しいですね。

そんな榊原が日本を離れても、これまで以上にサムライインキュベートが存在感を出していければと思っています。

― それでは最後に、両角さんの考える30代だったり、夢などがあればお聞かせください。

実はまだ漠然としていて、コレというものは見つかっていません。

20代のうちは、土台作りの期間だと思っています。とにかく経験やスキルを積み上げたい。それを経て30歳になる頃には、点でしかなかった経験やスキルが繋がって、やるべきことやできることが明確になると思っています。

だからこそ、20代のいまを一生懸命に生きる、そんな感じですね。

(おわり)

[取材・文] 松尾彰大

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