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サムスンがアップルに約674億円の賠償を支払い、訴訟合戦に一応の区切り

2015年12月08日 15時15分 JST | 更新 2015年12月08日 15時15分 JST

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長きにわたる知的財産権訴訟の果てに、ついにサムスンがアップルに対して5億4800万ドル(約674億円)を支払うことを合意しました。サムスンが米連邦地裁に提出した文書によると、支払いは今月14日までに完済する予定。ただし全面的に決着したわけではなく、訴訟は下火になりながらも続きそうです。 

iPhoneの部品供給業者とクライアントであり、一方ではスマホやタブレット市場でライバルであるサムスンとアップル。両社の訴訟合戦が始まった発端は、2011年にアップルがサムスンのGalaxyシリーズにつき同社の知的財産権を侵害していると提訴したことでした。

訴状では「サムスンのGalaxyシリーズがアップル製品を模倣し、トレード・ドレス(色や形など、そのブランド独特のイメージ。米国では判例により知的財産権が認められている)を希薄化し、ブランド価値を貶める」といった痛烈な批判が並び、熾烈な法廷闘争を予感させました。

この訴訟は2012年8月、サムスンに約10億5千万ドルの支払いを命じる評決で一区切り。が、サムスンは無線技術などの特許をアップルが侵害したとして、韓国や日本、ドイツで逆提訴。最終的には10カ国で50件以上の訴訟合戦を繰り広げることに。 

訴訟は一進一退を繰り返すなか、2012年7月には英高等法院が「Galaxyのデザインはアップル製品ほどCOOLではない」としてサムスンの模倣を否定する判決あり。アップルが勝負に勝って試合に負けた的な審判がいかにもCOOLな英国紳士でした。

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そして2014年8月、両社はアメリカ以外の地域での訴訟を全て取り下げることを同意。両社ともスマホやタブレット市場でシェアを減らしている状況で、莫大な費用のかかる訴訟の泥仕合で消耗しあっている場合ではないと歩み寄ったのかもしれません。

その後もアメリカ国内での訴訟は続きましたが、今回の合意で賠償金は最初の約10億ドルから半減したかたちです。とはいえ、最高裁で行われている審理は継続中。サムスンは今後、控訴審で判決が変更になった場合などに支払った賠償金を返還させる権利を求めています。かたやアップルも、サムスンに対して180万ドルの訴訟費用を請求していますが、サムスンは断固拒否。

まだ訴訟は続きそうですが、終息に向かっているのは間違いないでしょう。前CEOのスティーブ・ジョブズはAndroidが「盗みでできた製品」と激怒し、水爆を使ってでも抹殺してやると息巻いていましたが、サムスンとはもう少し平和的なゴールに辿り着けそうです。

(2015年12月08日 Engadget日本版「サムスンがアップルに約674億円の賠償を支払い、訴訟合戦に一応の区切り」より転載)

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