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地域に必要なリソースが全て集まる基地 Founding Base 林さん

2014年03月25日 00時30分 JST | 更新 2014年05月24日 18時12分 JST

林さんは慶應義塾大学在学中より、より良い社会には個々人の意思と自発性が尊重されたコミュニティが必要と考え、町づくりのプロジェクトに関わってきました。2009年長野県「白馬村新民宿宣言プロジェクト」への参加をきっかけに起業。地域活性に本気で取り組む団体として「Founding Base」を佐々木さんと共に立ち上げました。

http://foundingbase.jp/

「Founding Base」は、大学生/大学院生が学校を1年間休学し、地方自治体の「首長付」に就任し、町長と一緒になって町づくりを行う「期間限定首長付就任インターンシッププログラム」です。また様々な分野の専門家(デザイン、建築、映像、プログラミング等)が大学生/大学院生の活動をサポートしています。

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島根県津和野町にて様々な取り組みを実施している林さんに活動内容や地域活性にかける思いを伺ってきました。

※複数回にわけて連載していきます。

―Founding Baseについて教えてください。

林 Founding Baseは、2011年11月に事業構想を共同代表である佐々木と共に作り、2012年4月から島根県津和野町で取り組みが始まりました。自治体の首長付となる学生の採用支援を行い、2012年4月には慶應義塾大学、東京工業大学、国際基督教大学の学生4人が島根県津和野町の町長付きという形式で参加しプロジェクトがスタートしました。

同時に実際に学生が自治体で活動していくにあたっての活動支援も行っています。

具体的な活動について言うと、観光促進であれば「まち歩きマップ」「みどころ紹介冊子」の作成があります。

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又、20代-40代の女性をターゲットにしたツアーの作成、留学生10名を受け入れ、海外観光客誘致のための施策立案があります。

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農業であれば、就農希望者ツアー、農作物カタログの作成があります。

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飲食については、観光客に向けた地元産の農作物を販売するマルシェの運営や独自グルメの開発、そのほかにも不動産や教育のプロジェクトも立ち上げています。

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これらを学生が主体となり地元に住まれる方の協力を仰ぎながら取り組み、専門家(デザイン、建築、映像、プログラミング等)がサポートする形になっています。又、定期的に取り組みをまとめ町の方々に発表する報告会も実施しています。

―なぜ、Founding Baseを始めようと思ったのでしょうか。

林 元々のきっかけは共同代表である佐々木との出会いでした。当時、佐々木はリクルートを退職後、自ら人材支援の会社を立ち上げていました。その際、佐々木が企業担当者とやり取りをする中である課題が浮かび上がっていました。それは企業側としては多様な人材が欲しいけれど、欲しい学生がいないという課題でした。例えばグローバル人材と一言で言っても、ただ英語が話せる人材では企業の求める基準をクリアできません。企業側はたとえ海外に一人で放り込まれても、その土地の文化に適応し、何をしなければいけないか自ら考え、企画し、リサーチし、事業を実行していく人材を求めていました。ただ今の教育機会では、そういった人材を育てる素地がないというのが、当時佐々木が企業担当者とやり取りして抱えていた課題でした。その話を聞いた際、自分が佐々木にどうやったらそういった人材が育てられるのだろうと質問したところ、佐々木が答えたのは「理不尽な環境」や「圧倒的な目の前にある困難な状況」が人を育てるのではないかという仮説でした。

当時自ら地域活性のプロジェクトに関わっていたことと、海外の事例Teach for Americaの話を佐々木に伝えたところ、後日打ち合わせをする話になりました。そしてその場で、地方に学生が行って、プロジェクトを実施する。地方にとってもメリットがあり、学生にとっても成長の機会になるのではないかという事業の枠組みが浮かび上がりました。その話をしたのが2011年11月でした。

―実際にアイディアをどのように実現していったのでしょうか。

林 当初学生に対しても大学を1年間休学して、何があるかわからない町に1年間行ってくれと言われて行く人達が本当にいるのかという不安もありました。

ただ行動しようという思いはあり、11月5日に学生に対して告知を行い、月末には島根県の津和野町長に東京に来ていただき、学生を60人ほど集め「町長を囲む会」を実施しました。そこで4人の学生が実際に町に行きたいという話になり、2012年4月にプロジェクトが実際にスタート。2013年4月の2年目には6人の学生が参加し様々なプロジェクトを実施しています。

―Founding Baseの目指す未来について教えてください。

林 都会にたまっている「人、モノ、金」を各地域に適材適所で配分し、地域の魅力を最大化していくことを目指しています。ただ地方に行っただけでは活性化はしません。教育、飲食、農業、観光などの中にそれぞれのポジションを作り、それらが有機的につながっていくよう全体設計をしています。ようやくきざしがみえてきたところです。

【次回に続きます】