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人材育成をしてないから、なめられるのです。――民進党代表選、国会議員無効票8票

民進党代表選における国会議員の1票がどれくらい重いか

2017年09月04日 12時53分 JST | 更新 2017年09月04日 12時53分 JST

民進党代表選挙の結果、前原誠司さんが新代表に選出されました。

The Democratic Party

私としては枝野幸男さんを支持していましたが、ここでも書いた通り、枝野さんも前原さんも代表にふさわしい方であり、前原さんが代表に選出されても異論はないと申し上げていました。

前原新代表のもと、一致結束して、地元でしっかり働きたいと思います。

枝野幸男さんも代表代行での起用が検討されているとのことで、枝野さんの方針も民進党の運営に反映されていくものと思います。

代表選ひとつで民進党への支持が回復するとは、誰も思っていないでしょう。

重要なのは、地道な活動の継続による、小さな信頼の積み上げです。

しかし、この点を理解していない、残念な方々がいることが明らかになりました。

民進、分裂か再生か=無効票「8」の衝撃-前原氏、多難な船出:時事ドットコム

国会議員の無効票が8票もあったとのことです。

民進党代表選における国会議員の1票がどれくらい重いか。

国政選挙当選者の得票数をどう考えるかはなかなか難しいですが、仮に1人の衆議院議員が10万票を得票しているとすれば、8票の背後には80万人の有権者がいるということになります。

つまり、この8人の国会議員は、民進党と自身を支持してくださった、少なくとも数十万人の有権者の意思を無駄にしたということになります。

こういう意識を持った上で、無効票を投じたのでしょうか。

この8人の国会議員が、数十万人の有権者に説明できる確固たる信念によって無効票を投じたのなら、ぜひ名乗り出て、ご自身の信念をご説明いただきたいと思います。

政党という「商店会型組織」

民進党の「バラバラ感」はいつも言われていることであり、「ガバナンスを効かせろ」ともいつも言われていることです。

いつも言われていることなのに、なぜできないのか。

それは、「政党」という組織が持つ構造の本質に関わっています。

政党とは、民間企業や行政組織における組織構造とは大きく異なる組織構造を持っています。

我々のような政党所属議員は、誰も政党から給料をもらっていません。

私であれば、板橋区から議員報酬をいただいています。

板橋区議選なり、東京都議選なり、国政選挙なりで有権者の支持を集めることは、基本的には個々の政治家自らの責任において行わなければならず、その意味で我々政治家はみんな「一人親方」「個人商店」なのです。

その「個人商店」が一致協力して大きな方針のもとに動こうとするのが政党であり、言ってみれば政党とは「商店会型組織」と言えるわけです。

さすれば、なかなかガバナンスが効かないこともおわかりいただけるかと思います。

個人商店に対して、商店会が人事権を効かせるということが不可能なのですから。

組織マネジメントに必要な「3つの成果」

他党は、それぞれのやり方でガバナンスを効かせています。

所属議員に対して、人事権を効かせることができる構造を持っている政党もあります。

ただ、民進党のオープンで自由な風潮は、得難いものであると私は感じています。

民進党は民進党に合ったガバナンスの効かせ方を模索するべきでしょう。

そのための方策はいくつかありますが、今回は、ピーター・F・ドラッカーが説く、すべての組織マネジメントに必要な3つの成果を紹介したいと思います。

あらゆる組織が三つの領域における成果を必要とする。すなわち、直接の成果、価値への取り組み、人材の育成である。これらすべてにおいて成果を上げなければ、組織は腐りやがて死ぬ。したがって、この三つの領域における貢献をあらゆる仕事に組み込んでおかなければならない。

(ピーター・F・ドラッカー『経営者の条件』より引用)

「直接の成果」とは、代表選において枝野幸男さんが語った「まず介護士、看護師、保育士の賃金を上げる」といった取り組みです。

民進党はこの「直接の成果」についても、もっと議論したほうがよいでしょう。

「価値への取り組み」とは、まさに前原誠司さんが代表選において語った「All for All」のような方針提示です。

民進党に最も欠けているのは、3番目、「人材の育成」です。

公募で募った候補者をどう育てるのか。

地方議員候補者をどうやって発掘し、どうやって育てるのか。

統一的な方法論が何もありません。

だから「なめられる」のです。

各地域で修行を積んで鍛え上げられ、しっかりとした地盤を持っている各級政治家がたくさんいるということになれば、おいそれとなめた行動は取れなくなります。

いつでも自分に取って代われる優秀な人材がたくさんいる、ということになるのですから。

人材の育成は、すぐに成果が出るものではなく、どの組織でも後回しにされがちです。

だからこそ、これが「組織としての絶対必要条件である」と強く認識し、日々の活動の中に自動的に組み込まれるような仕組みを作っておかなければなりません。

前原代表と新執行部、そしてこれから選出される民進党東京都連の新会長には、「人材育成が民進党最大の課題のひとつである」という認識をぜひ強く持っていただければと念願いたします。

中妻じょうた 板橋区議会議員

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