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「ナイジェリアがアフリカ最大の経済大国」は本当か?

2014年04月25日 16時36分 JST | 更新 2014年06月24日 18時12分 JST

ナイジェリアは国内総生産(GDP)を再計算した結果、アフリカ最大の経済大国だと推計されていますが、ナイジェリア最大の都市ラゴスでは景気がいい実感はありません。去年はネット接続・携帯電話の大手Starcommが廃業してモデムと携帯が使えなくなり、南アの洋服小売Woolworths がナイジェリアから撤退しました。

外国人が頼りにする南ア系スーパーShopriteにも以前のような車の渋滞がなく、客足が落ちているように見えます。でも、ナイジェリア7店舗でシャンパンのMoet & Chandonの売上げが南ア国内195店舗の合計より大きいのだそうです。

国民の大半は貧民とされていますから、一部のリッチな人達が大量に消費している訳です。法定最低賃金は18000ナイラ(10800円)ですが、裁判所の職員すらそれより少ないと言い、法廷に行くといつも小遣いをねだられています。

電力事情もさらに悪化しました。ラゴスで電気が来るのは一日平均1~2時間でしたが、一日に数分や数秒という日が多く、時々1週間以上停電しっぱなし。メーターもないのに、毎月3~5千円の請求書が来ます。自家発電で半日程度の電気をまかなっていますが、維持費が毎月6万円かかっています。そんな金額が出せない庶民はランプ生活です。

その上、ガソリンと灯油不足でガソリンスタンドは長蛇の列。燃料を確保するのも大変なのです。充電できないために、携帯が通じないという事態も起きています。

テロは日本で報道される以上の規模です。イスラム過激派ボコ・ハラムの活動で、去年5月から北西部の一角だけ非常事態宣言が出ていますが、被害は広範囲に及んでいるのがまとめサイトで分かります

ボコ・ハラム以外にもイスラム系の傭兵が村々を襲撃しており、死者数十~200人という事件頻度を増してきました

北部向けの出荷が激減して、テロの余波はラゴスにも及んでいます。写真はバイクや船外機、発電機などのディーラーが集まる地域ですが、閑散として空き店舗が目立ちます。今月行った証券会社には、顧客が他にいませんでした。景気のいい頃はぎっしり人がいたのに...。

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そもそも、人口がアフリカ最大とされますが、実際の数字は把握されていません。首都アブジャの北隣カドゥナ州で日本人が政府に確かめた所、「人口も世帯数も全く分からない。選挙前には近隣の国から申請があり、人口が1.5倍に増える」とのこと。人口の過半を占めるとされる北部イスラム圏は「家畜まで数えている」と揶揄されているのです

最大の人口が密集して経済の中心であるラゴス州も、実際の人口ははっきりしません。2006年の国勢調査で911万人という結果が出たのを、州政府は当時1760万人だったとして最高裁まで争い、2013年になってラゴス州が勝訴しました

こんな実態を見聞きしていると、ナイジェリアがアフリカの投資先として日本で注目されていることに違和感を持ってしまうのです。