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【2013年イタリア総選挙】ネット活用で市民運動が躍進

2014年10月23日 17時58分 JST | 更新 2014年12月22日 19時12分 JST

海外におけるネット選挙の事例の一つとして注目したいのが、2013年2月に行われたイタリア総選挙です。

2大政党である民主党とベルルスコーニ元首相の率いる自由国民を抑え、単一政党としてはトップの票数を獲得したのが、お笑い芸人ベッペ・グリッロ氏率いる市民運動「五つ星運動」でした。この大躍進の原動力となったのがインターネットを使った情報発信でした。

ブログやSNSを通じて支持を集める

グリッロ氏は1990年代から20年近く、環境問題や政治問題などを取り上げる「政治漫談」と呼べるような芸風で活動してきたお笑い芸人でした。

五つ星運動は、そんなグリッロ氏が2009年に始めた政治組織です。ブログやTwitter、フェイスブックなどを通じて既成政党や政治家の腐敗を痛烈に批判する手法で、国民の政治不信を背景に一気に勢力を伸ばしました。彼の支持者の多くは、インターネットを日常的に使う若者たちです。

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候補者もネットで選出、一大勢力に

2013年の総選挙で、五つ星運動は立候補者をネットでの公募で選出しました。国会議員の特権廃止や再生可能エネルギーの推進、インターネットの無料化などを公約に掲げ、下院で単独政党としては最高となる25.55%の得票率を記録。五つ星運動から出馬した一般市民は上下両院合わせて160を超える議席を獲得しました。

総選挙当時、グリッロ氏のTwitterのフォロワーは99万5,660人。フェイスブックでは総選挙を挟んで連日、1.3万~3.7万の「いいね!」を集めました。

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イタリア政界に新風をもたらす存在に

国民の25%もの支持を集め一大勢力となった五つ星運動ですが、政治的には素人の集まりであるとする声や、グリッロ氏を無責任であるとする声もあります。

一方で、五つ星運動出身の自治体市長は政治的に潔白で、腐敗政治を打ち破ることが期待されています。

今後の展開は未知数ですが、インターネットによる選挙活動によって、イタリア政界に新風が吹きこまれたことは間違いないと言えるでしょう。

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