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中国が批判されるのは欧米の嫉妬が原因?

2014年02月02日 17時53分 JST | 更新 2014年04月03日 18時12分 JST

『新華経済』が配信していた「議論白熱、『中国はなぜ欧米からバカにされるのか?』 最後は日本の話題で落ち着く―中国ネット」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。

1 記事の紹介

「中国国内のネット掲示板に7日、『なぜ平和を愛する中国がしばしば欧米からバカにされるのか』といった内容のスレッドが立ち、白熱した議論が繰り広げられた」という記事です。

ある方が「小さいころから教科書や先生から『われわれは平和を愛する国です』と教えられてきたのに、なぜわが国はいつも西側諸国から締め出されるのか。先日もスペインメディアが中国をバカにしたし、これはいったいどうしてなのかと問い詰めたい」と質問しました。

これに対し、「それは中国が大国で、相手にとって常に脅威だからだ。警戒して嫉妬しているのだ」 「西洋の人は、表面で相手のメンツを保ちつつ、心の中で罵るという習慣がないのだ」という意見が寄せられました。

日本との比較になるが中国で「70年代から80年代、・・・ヨーロッパではちょっと風が立っただけで世論が怒涛のごとく日本人をバカにし、日本製品を燃やすことさえもあった。米国でも愛国主義を持ち出して国産車の安全性が強調され、日本車の欠陥が噂された。日本のバブルが崩壊したと知ると、欧米は日本を許すようになり、10年続いたボイコットがひと段落したのだ」という意見も寄せられたそうです。

「日本はヨーロッパからこそあまり嫌われていないが、周囲を見れば中国、韓国、北朝鮮、ロシアなどからはよく思われていない。インドだってパキスタンやスリランカから嫌われているし、米国なんかなおさら嫌われる。大国は嫌われるのだ」という意見も紹介されています。

そして、「『出る杭は打たれる』のが世の常だから、成長する中国が叩かれるのは仕方ない、それが嫌なら新たな世界の秩序を築き上げるか、日本のように経済を失速させるほかはない」として記事は終わっています。

2 反感の理由

中国では何故日本が反日になったかという説明を行う際に、かつては日本の方が経済が発展していたものの、「失われた20年」で経済が低迷する間に、中国は高度成長を謳歌し、GDPで中国に抜かれそれがおもしろくないが故に反日になったという説明を良く聞きます(不景気に苦しみ政治に失望している日本はファシズムが台頭している?)。

今回の記事はそのバリエーションで、世界各国が中国の経済発展(大国化)を嫉妬しているからそれに対する反発が広がっているというものです。

日本でも80年代のバブル時代に、アメリカ等は日本の経済成長を嫉妬しているから貿易摩擦が起こるという主張をする方もおられたので、別に中国人だけがこうした発言をするなどというつもりはありません。

 

しかし、日本では同時に「日本だけが独り勝ちをすれば、他国から反感が募るのもあたり前」という謙虚な意見があったのも確かかと思っています。

当然、中国でもこうした意見がないなどとはいうつもりはありませんが、そういう観点から報道できないのが中国のマスコミの最大の欠点かと思います。

3 反感の理由2

まともに考えれば、世界で中国人に対する反感が高まっている理由は、海外旅行先での買い物などで成金根性丸出しでひんしゅくをかうことしていれば、反感も募るのが当然という話です(中国人海外旅行客の買い物の評判)。

また、他国に行っても当該国の習慣ややり方を尊重せず、中国の習慣そのままで行動をすれば呆れかえられるのも当然かと思います(中国人観光客の「悪習」とその原因)。

そこに一向に改善しない中国国内の人権問題やチベットやウイグルに代表される少数民族への弾圧、領土問題での高圧的な態度(含む東南アジア)、知的所有権を軽視し他人が苦労してつくったものを模倣し、金儲けをしようとする態度、他国に影響を与える環境汚染など、嫌われる理由はいくらでも思いつくのが中国の悲しい現状です。

しかし、間違っても中国で人権問題について批判することはできませんし、環境汚染でも下手に責任を認めれば政府批判にはなりかねず、責任追及についてはかなりあいまいとなっております(中国のスモッグと中国政府の責任回避大気汚染問題で中国人が政府を批判しない理由)。

知的所有権問題なども汚職と一緒で総論では反対し、取り締まりをしておりますが、具体的な対応となるとまだまだ徹底していないのが現実で、とても本気で対応しているとは思えません。

4 最後に

こうした理由が指摘できないとなると結果相手が悪いという話になるしかないわけで、その際かつて中国を半植民地にした欧米や日本などは丁度良い批判相手になるということかと思います。

ただ、全ての中国人がこうした説明を信用しているはずもなく、自分たちの欠点をしっかり認識している人もいるわけですが、皆自分たちの生活が大事で下手に中国共産党に逆らってもロクなことなないので、表立っては何もしないという話です。

それに中国は現在の中国のシステムで運営されており、それなりにうまく行っているという思いもありますし、それで恩恵を受けている人も多いので、変えるのはかなり難しいのは間違いないと考えます。

(2014年2月2日「政治学に関係するものらしきもの」より転載)