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なぜ故ダイアナ元妃は世界中を魅了したのか? 6枚の写真で振り返る

あれから20年が経つ…。

2017年08月31日 09時28分 JST | 更新 2017年08月31日 12時54分 JST

故ダイアナ元妃のこれまでの写真を見ていると、「写真で世界を変える」を実現した女性だったと思います。チャールズ皇太子と婚約する以前の故ダイアナ元妃は、幼稚園の先生をする一般の女性でした。そのため、メディアやパパラッチの存在に、終始困惑する姿の彼女が捉えられています。

その後、チャールズ皇太子と結婚し、ロイヤルファミリーの一員になった故ダイアナ元妃は、少しずつ自分の立ち位置・影響力を理解するようになったことが、彼女の軌跡を追いかけると浮かび上がってきます。

英国王室を撮り続けたフォトグラファー、ティム・グラハムの言葉にあるように、故ダイアナ元妃は自分の伝えたいことをどうやったら効果的に視覚化できるのか、どのような写真を撮られると良いのかを的確に理解した皇太子妃に変貌を遂げたのです。

特に故ダイアナ元妃は、HIV感染者やエイズ問題、地雷問題などの世界的な課題に目を向けるように、その活動に係わっている自分の姿がメディアに取り上げられる機会を多く設けました。

残念ながら、故ダイアナ元妃は36歳という若さでこの世を去りましたが、息子のウィリアム王子やヘンリー王子が彼女の遺志を引き継いで、今もなお英国王室に影響を与えていると考えられます。

私が日本支部の代表を務めるゲッティイメージズは「写真で世界を変える」をコーポレートメッセージに掲げていますが、故ダイアナ元妃は写真やメディアの影響力や面白さを改めて教えて頂いた人だったと、20年経っても変わらぬ思いです。今回は、数多くの彼女の写真の中から、6枚を選んでその舞台裏について解説したいと思います。

Getty Images
チャールズ皇太子との交際が報じられた当時の故ダイアナ元妃(ダイアナ・スペンサー)

交際が報じられた当時の故ダイアナ元妃はまだ幼稚園の先生。この写真もその幼稚園から帰るところを捉えたもの。この頃の彼女はメディアやパパラッチの対応がわからず、困惑した表情が多いのが印象的でした。

■Credit:2776198, David Levenson/Getty Images 

■撮影日:1980年9月1日

Getty

車で時間をつぶすダイアナ・スペンサー

婚約発表数日前に取られた写真。故ダイアナ元妃がアパートの前で時間をつぶしていたところをメディアに撮影された瞬間。ミニメトロという一般的な車に乗って、ロンドン市内のアパートに住んで仕事をしている普通の女性が突然メディアに追われる身となり、その驚きが表情に現れています。

■Credit:57238693, Tom Stoddart/Getty Images

■撮影日:1980年11月1日

Tim Graham/Getty Images
故ダイアナ元妃、日本の国旗と衣装

チャールズ皇太子と来日し、京都を訪れた際の故ダイアナ元妃。日本の国旗をモチーフにしたデザインのワンピースと赤い丸い帽子、そして笑顔。訪問国への敬意を込めて選んだ衣装はもちろん、このパーフェクトなアングルは、撮られた写真が世界中に広まることを意識していた故ダイアナ元妃ならではの一枚だと思います。長く英国王室の写真を撮り続けたフォトグラファーであるティム・グラハムは、故ダイアナ元妃の悪い写真は撮れないと言っていました。

常にどうしたらは自分の伝えたいことを効果的に視覚化できるか、どのような撮影シーンを提供したら良いのかを的確に理解していたので、いい写真が撮りやすく、フォトグラファーとしては撮らずにはいられない人だったと語っていました。

■Credit:52099035, Tim Graham /Getty Images

■撮影日:1986年5月9日

Tim Graham/Getty Images
ブラジルのHIV/エイズ患者施設を訪れた故ダイアナ元妃

ゲッティイメージズが掲げる「写真で世界を変える」を実現した例の代表ともいえる1枚。故ダイアナ元妃が、当時誤解の多かったHIV感染者やエイズの子供達を直接抱きあげ微笑んでいる写真を発信したことで、人々の偏見を覆した威力的なビジュアル。また、故ダイアナ元妃本人も自分の活動を効果的に広めるために、うまくメディアを活用したと思います。

■Credit:52117728, Tim Graham/Getty Images

■撮影日:1991年4月24日

Tim Graham/Getty Images
タージマハルの前に座る故ダイアナ元妃

チャールズ皇太子との関係の冷却化が報道されていたころ、愛を象徴する建築物であるタージマハルの前で撮られた写真。一人で、うつむき加減に座る故ダイアナ元妃はそのときの自分の立場や、メディアでの発信され方を意識して提供されたシャッターチャンスのように思います。同年の終わりにチャールズ皇太子との離婚が発表されました。

■Credit:79730659, Tim Graham/Getty Images

■撮影日:1992年2月11日

Tim Graham/Getty Images
アンゴラの地雷撤去直後の現場を歩く故ダイアナ元妃

HIV患者を抱く写真と同様に、写真やメディアを通じて支援している活動を効果的に広めることに成功した写真。この写真を通じて地雷対策の認知が広まったことはいうまでもありません。現在も息子のヘンリー王子が活動を引き継ぎ、ゲッティイメージズを含めた通信社を通じて、その活動を世界に発信しています。

■Credit:79730916, Tim Graham/Getty Images

■撮影日:1997年1月5日

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