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ビッグデータ、成長戦略でますます注目か【争点:アベノミクス】

2013年06月05日 18時05分 JST | 更新 2013年07月20日 15時03分 JST
Getty
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安倍晋三首相が5日の講演で、「国籍を超えたイノベーションを日本で起こす」とした成長戦略第3弾。そこで目玉の一つとして語られたのが「『ビッグデータ』ビジネス普及へガイドライン作成」だ。

ビッグデータは、電子メールやTwitter、Facebook、YouTubeなどのソーシャルメディアでやりとりされる画像や映像、文字などの情報、各種センサーが収集するデータ、オンラインショッピングやバンキングのログデータなど、気が遠くなるほど膨大なデータの集積のこと。それを解析してビジネスに活用するのがビッグデータ・ビジネスだ。

たとえば、飲料メーカーが若い女性向けに炭酸飲料を開発しようとすれば、コンビニエンスストアで若い女性がどの時間帯にどんな商品を買うかといったデータ、ソーシャルメディアで話題に上った商品などのデータを分析し、市場の動向を探る。ネット企業のアマゾンは、顧客の購入実績からその人の趣味や好みを分析し、おすすめの商品をすすめる。また、サイトを見ていて自分の好みに沿った広告が表示されるのも、インターネット上での行動がビッグデータをもとに解析されているからだ。民間企業だけではなく、政府も、マンガやアニメ、食などの日本文化を海外に売り込む「クールジャパン戦略」にビッグデータを生かそうとしている。朝日新聞デジタルが次のように報じている。

「今年の夏、アジアで人気を集める日本の作品は? 中国は「NARUTO」、ベトナムは「犬夜叉(やしゃ)」、韓国は「ポケットモンスター」――。東京大の松尾豊准教授(情報学)が経済産業省などと共同開発した「アジアトレンドマップ」による予測結果だ。(中略) 過去1年間に蓄積されたデータをもとに変化の傾向も読み取り、未来予測をする。

(朝日新聞デジタル「クールジャパン、新戦略 ビッグデータで国別に人気予測」より。 2013/5/2 23:12)

調査会社IDCジャパンの推計では、2012年はビッグデータの収集や分析に197億円が投資され、16年には765億円になると予想している。ただ、膨大なビッグデータから必要な情報を取り出して解析するのは技術やノウハウが必要で、それを専門とする「データサイエンティスト」にも注目が集まっている。プレジデント・オンラインによれば、米国だけでも18年には14万~19万人のデータサイエンティストが不足するとされ、現在先進国はこぞって育成を始めている。04~08年の5年間で、データサイエンティスト数が減少している国は主要国の中では日本だけだという。成長戦略リストにも盛り込まれ、今後ますます注目のシゴトとなるのは必至だ。