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消費増税 集中点検会合・2日目「経済・金融」、浜田宏一参与や伊藤隆敏東大教授など【争点:アベノミクス】

2013年08月27日 17時11分 JST | 更新 2013年08月27日 17時34分 JST
時事通信社

消費税率引き上げの影響について、政府が有識者から幅広く意見を聞く『集中点検会合』の2日目は、浜田宏一・内閣官房参与や伊藤隆敏・東京大学大学院経済学研究科教授が参加し、「経済・金融」をテーマとして議論された。

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政府は27日夕、来春予定している消費税率引き上げの是非を判断するため、有識者から意見聴取する2回目の「集中点検会合」を開き、消費増税が経済に与える影響等について「経済・金融」をテーマに議論した。

首相アドバイザーの浜田宏一・内閣官房参与(エール大学名誉教授)が引き上げ時期の1年先送りを主張するなど4人が予定通りの実施に反対意見を表明した。他方で、熊谷亮丸・大和総研チーフエコノミストら5人が予定通り実施すべきと主張し、予定通りの実施に対する賛否がきっ抗した。

予定通り増税する場合でも、投資減税や低所得者への配慮など景気下支えは必要と多くが主張した。増税慎重派からも、景気腰折れ回避策として、消費税の3%引き上げと所得減税・法人減税の増減税一体論に理解を示す発言も浮上。集中点検会合の最終日には再度「経済・金融」をテーマに議論が予定されるが、増税による激変緩和措置にも議論が集中しそうだ。

<有識者9人が意見表明、増税「予定通り」は5人>

会合後に会見した甘利明経済財政相によると、出席した9人のうち、予定通りの増税を主張したのは、熊谷氏のほか、中空麻奈・BNPパリバ証券投資調査本部長、武田洋子・三菱総合研究所チーフエコノミスト、稲野和利・日本証券業協会会長、伊藤隆敏・東京大学大学院経済学研究科教授の5人。景気は着実な回復過程にあるとして、消費増税に十分耐えうる状況にあると主張。伊藤氏は消費増税に伴う景気の落ち込みは「軽微」とし、「増税とデフレ脱却は両立する」と主張した。

多くが計画が見送られた場合の財政に対する信認の低下への危機感を訴え、「消費増税に伴う景気後退リスクと、見送りによって財政の信認を損なうリスクをてんびんにかければ、後者が重い」(武田氏)、「海外投資家が決められない政治に大きな失望感を抱く恐れがある」(熊谷氏)など、先送り論をけん制した。増税が見送られ、財政の信認が一度揺らげば、「株安・円高・債券安になる」(中空氏)との市場の反応を警戒。「デフレ脱却まで先送りすれば、金融・財政同時引き締めのリスクが高い」(伊藤氏)と訴えた。

もっとも、消費増税による景気への悪影響を緩和するため、熊谷氏は、1)住宅投資・耐久財消費の激変緩和措置、2)給付金、3)投資減税・法人税減税、4)賃金引き上げ・雇用増を実現した企業への減税、5)真に必要性が高い分野での公共投資──を提案。中空氏は、低所得者層への配慮のほか、投資減税や住宅取得者向け優遇措置など景気下振れ抑制策の同時実施を提案した。

<予定変更でも金利暴騰は「全くの杞憂(きゆう)」との声も>

これに対して、浜田氏、片岡剛士・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員、白川浩道・クレディ・スイス証券チーフエコノミスト、宍戸駿太郎・国際大学・筑波大学名誉教授が、予定の変更を訴えた。いずれも、アベノミクス効果で好循環に入ろうとしているデフレ脱却の確率を低下させる、との懸念が背景。

浜田氏は「予定通りの増税はアベノミクスの挫折を招く可能性を持つ大きな賭けだ」と警告。現行5%の消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる増税案の代案として「それぞれ1年ずつ延長する」ことを求めた。さらに、小刻みな引き上げが「技術的に可能なら」、14年から1%ずつ引き上げるべきとの代替案を提案した。白川氏は法改正を伴うが結果として国益に資するとして「1%ずつ5年」を提唱した。

片岡氏と宍戸氏は増税延期論を展開。「デフレからの完全脱却後でも遅くない」(片岡氏)、「完全雇用が達成されるまで増税を延期すべき」(宍戸氏)とした。

いずれも、先送りによる金利上昇リスクを否定し、宍戸氏は「先送りによる金利暴騰やインフレ悪化、円の暴落の恐れは全くの杞憂(きゆう)」と反論した。

もっとも、慎重論者は、国際公約となっている財政健全化目標の達成が先送りになる課題はほとんど語っていない。浜田氏は補正予算には「財政の信認を失う」として反対を表明する一方、景気腰折れ対策として、出席者からの問いに答える形で、消費税を3%引き上げた場合に1%分を所得減税・法人減税に充当する増減税一体論に賛成する考えを示した。この場合、政策効果や財政健全化に与える影響度について、さらなる検討が必要となりそうだ。

28日からは順次、「国民・社会保障」、「産業」、「地域・地方経済」について、実務者からヒアリングを行った後、最終日の31日には再度「経済・金融」について集中的な検討を行う。賛否両論がきっ抗するなか、是非論と合わせて、激変緩和措置の検討も急がれる。

(吉川裕子 石田仁志 伊藤純夫 竹本能文)

[東京 27日 ロイター]

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