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オリンピック東京プレゼン全文、安倍首相や猪瀬知事は何を話した?(IOC総会・プレゼン内容)

2013年09月07日 14時16分 JST | 更新 2013年12月18日 19時08分 JST

2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック招致を目指して、9月7日、オリンピック東京招致委員会が、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたIOC総会で最終プレゼンテーションを行った。東京都の猪瀬直樹知事や、現役アスリート・フェンシングの太田雄貴選手、陸上の佐藤真海選手、そして安倍晋三首相などが発表を行った。具体的にどのような内容をアピールしたのか。その内容をJOCの資料とともに紹介する。

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高円宮妃久子さま・冒頭ご挨拶

冒頭においてご挨拶に立たれたのは、高円宮妃久子さまであった。流ちょうなフランス語と英語で、東日本大震災の被災地支援への謝意を伝えられた

久子さまは、「日本は2011年に大きな地震と津波を体験しました。このとき、IOCの皆様に示していただいた深い同情に対し、感謝を一生忘れません。IOCは特別の支援プログラムによって多くの子どもたちや若者に希望をもたらしてくれました」と感謝の気持を述べられた。

いっぽう、「皇室は招致活動に関与しない」との前提での出席だったため、東京への投票を呼び掛ける言葉はなかった。

1. 佐藤真海選手(パラリンピアン)

olympic japan

会長そしてIOCの委員の皆様 佐藤 真海です。

私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです。スポーツは私に人生で大切な価値を教えてくれ ました。それは、2020 年東京大会が世界に広めようと決意している価値です。

本日は、そのグローバルなビジョンについてご説明いたします。

(メンバー紹介)

招致委員会理事長、竹田恆和。

内閣総理大臣、安倍晋三。

東京都知事、猪瀬直樹。

招致委員会副理事長兼専務理事、水野正人。

招致アンバサダー、滝川クリステル。

そして、過去 2 大会での銀メダリストである太田雄貴選手です。

私自身の話に戻らせていただきたいと思います。

19 歳の時に私の人生は一変しました。私は陸上選手で、水泳もしていました。また、チアリーダーでもありました。そして、初めて足首に痛みを感じてからたった数週間のうちに、骨肉種により足を失ってしまいました。

もちろん、それは過酷なことで、絶望の淵に沈みました。でもそれは大学に戻り、陸上に取り組むまでのことでした。

私は目標を決め、それを越えることに喜びを感じ、新しい自信が生まれました。そして何より、私にとって大切なのは... 私が持っているものであって、 私が失ったものではないということを学びました。 私はアテネと北京のパラリンピック大会に出場しました。スポーツの力に感動させられた私は、恵まれていると感じました。

2012年ロンドン大会も楽しみにしていました。しかし、2011年3月11日、津波が私の故郷の町を襲いました。6日もの間、私は自分の家族がまだ無事でいるかどうかわかりませんでした。そして家族を見つけ出したとき、自分の個人的な幸せなど、国民の深い悲しみとは比べものにもなりませんでした。

私はいろいろな学校からメッセージを集めて故郷に持ち帰り...私自身の経験を人々に話しました。食糧も持って行きました。ほかのアスリートたちも同じことをしました。私達はいっしょになってスポーツ活動を準備し て、自信を取り戻すお手伝いをしました。

そのとき初めて、私はスポーツの真の力を目の当たりにしたのです。

新たな夢と笑顔を育む力。

希望をもたらす力。

人々を結びつける力。

200 人を超えるアスリートたちが、日本そして世界から、被災地におよそ1,000回も足を運びながら50,000人以上の子どもたちをインスパイアしています。

私達が目にしたものは、かつて日本ではみられなかったオリンピックの価値が及ぼす力です。そして、日本が目の当たりにしたのは、これらの貴重な価値...卓越、友情、尊敬...が、言葉以上の大きな力をもつということです。

2. 映像上映 - Feel the pulse

3. 竹田 恆和 (招致委員会理事長)

皆様

あのフィーリング...スポーツだけが与えることができる、全世界を感動させます。

会長、

オリンピック・ムーブメントは 20 年以上も黄金期を謳歌しています。 それは、明確で強固なリーダーシップ、委員の皆様の戦略的な決定、そして、このムーブメントの時間を超えた価値によるものです。

若者たちの新しい世代が恩恵を受けています。そして嬉しいことに、その若者の一人が今ここに来ています。ユースオリンピック競技大会の最初の金メダリスト、トライアスロンの佐藤優香選手。

私達は、1912 年ストックホルム大会に初めて参加して以来、大会に選手団を送り出してきたことを誇りに思っています。そして、日本のアスリートたちがオリンピズムの真の精神のもとで大会に参加してきたことは、なお一層の誇りです。オリンピック・パラリンピック競技大会でドーピング違反をした日本のアスリートは一人もおりません。

それは法令があったからということだけではなく、政府、NOC、国内連盟による、長期にわたる統合されたアプローチによるものです。これらの組織はすべて、私達がアスリートをサポートし...オリンピックの価値の高潔さを守らなくてはいけないということに、同意しています。

オリンピックの価値へのコミットメントは、私達のこの二度目の招致の核心にあります。

皆様方にとって今日、重要なことに焦点を置いた招致...

第一に、オリンピック・ムーブメントの成功を、財政的にもスポーツ的にも一番継続させることができるのはどの都市なのか。

第二に、大会を確実に成功に導くのはどの都市なのか。

そして最後に、スポーツが直面しているこの困難な時代に、一国としての問題を超え、グローバルなビジョン で、オリンピックの価値を推進できるのは、どの都市なのか。

現代ではスポーツそのものが競争状態にさらされており、また、スポーツの信頼性が問題になることも非常に多くなっています。

ドーピング、違法賭博、八百長行為。

日本では、この2年間にスポーツの最高の面を見てきました。それは、我々のグローバルなビジョンにインスピレーションを与え...そして、そのインスピレーションを共有しようという私達の決意をもたらしました。

東京の 有する3つの強さは、全てのオリンピック・ファミリーに恩恵をもたらします。

・Delivery: なぜなら東京は、万全な大会開催、そしてそれ以上を提供します。

・Celebration: なぜなら東京は、かつてないような、すばらしい都心での祝祭を実現します。

・Innovation: なぜなら東京は、世界中のスポーツに恩恵をもたらすため、東京の有する創造性とテクノロジーのすべてを提供するからです。

4. 水野 正人 (招致委員会副理事長/専務理事)

olympic japan

皆様

3つの強さは、1つの言葉で表されます。すなわち、「機会」です。

2020年東京大会は、広大で若いアジア大陸への玄関口となります。

40億人以上の人々が暮らし...その中には10億人以上の若者が含まれます。

事実、この円の外よりも円の中に、より多くの若者が住んでいることが分かります。

東京は、この重要な市場で皆様のスポーツが成長できる7年間を提供します。2020年東京大会では、ゴールデンタイムにテレビの生中継を見る視聴者の規模は、史上最大となります。最大の地元の観戦チケット市場と...商業面での最大限の成功がもたらされます。

我々の招致はすでに21の企業スポンサーを得ています...

また、JOCは記録的なレベルでのスポンサーシップを獲得しています。

日本の経済界が大会を支援し...そして、IOCが確実に、世界中にオリンピズムを推進するという独自の大変重要なプログラムに集中できるようにします。

我々の先駆的な計画は、大都市の中心で大会を開催するモデルを提供します。その出発点は、2016年大会招致の強固な計画でした。IOC、アスリート、IF、NOCのアドバイスを得て、その計画をさらに改善してきました。3つの例をご紹介しましょう。

一つ目は、選手村です。より良いロケーションになり、面積も増えました。そして、全アスリートにベッドを提供します。

二つ目は、新しいオリンピックスタジアム。重要な新しいランドマークとなるでしょう。そして、そこではアスリート全員が開会式を座席で楽しむことができます。

そして三つ目は、さらにコンパクトな会場計画です。フランス語で締めくくりたいと思います。

[フランス語で]

私はこれまでに何度もこのことを申し上げてきましたが、フランス語で述べるのは初めてです。私達はよい部分をそのまま残し、さらなる改善を行ってきました。

最後に、これまでの20年間に培ってきた友情に大きな感動をおぼえるとともに、心から感謝いたします。

本日、その固い友情の名のもとに、皆様から信頼していただけることを願っています。

では、シンクロナイズドスイミングの銅メダリスト、小谷実可子さんの案内で、私達の計画をご覧いただきましょう。

5. 競技会場映像上映 - Venues

6. 猪瀬 直樹(東京都知事/招致委員会会長)

会長、

東京は、ダイナミックでありながら、平和で、信頼のおける、安全で安定した都市です。東京は、世界水準の素晴らしいインフラを有し、それをさらに発展させるため、投資を続けています。そして、若者たちにとっては、世界的なランドマーク(標)である都市です。

私たちは、大会を確実に成功に導くため、宿泊やセキュリティといった、すべての重要な分野において、東京が擁するインフラを提供いたします。

輸送面でも、交通網がすでに整備されており、確実な能力を有しています。この大会が開かれる2020年の東京では、誰もが、常に時間通りに目的地へ到着することができるのです。

そしてまた、私たちは、大会開催によって、都市とスポーツに新しいレガシーをもたらします。45億米ドルもの大会開催準備基金がそれを可能にします。大会が終わった後も、常設のスポーツ施設として残る10の競技会場整備に必要な資金を、すでに保有しているのです。

私たちは、東京という都市の長期的なニーズを満たすために投資をしています。都市の中心で、そして、3,500万人の人々の心の中で、スポーツが新たな重みを持つのです。

選手村は、向こう数十年にはない規模での、東京の都心における最大級の住宅開発となり、大会のレガシーとして残ります。大会後には、文化や教育、スポーツ機能を包含する、国内外の人々に開かれた国際交流プラザが誕生します。東京の長期的な都市戦略にも掲げているとおり、「誰もがスポーツに親しみ、子供たち に夢を与える社会」を創っていきます。

これらの全てを兼ね備えた東京は、日本、東京ならではの歓迎の気持ちで、世界中の皆さんをお迎えしたいのです。滝川クリステルさんが、皆様にもっとお伝えします。

彼女はフランス語で話します。

7. 滝川 クリステル(招致“Cool Tokyo”アンバサダー)

東京は皆様を、ユニークにお迎えします。

日本語ではそれを「おもてなし」という一語で表現できます。それは、見返りを求めないホスピタリティの精神、それは先祖代々受け継がれながら、日本の超現代的な文化にも深く根付いています。

「おもてなし」という言葉は、なぜ日本人が互いに助け合い、お迎えするお客様のことを大切にするかを示しています。ひとつ簡単な例をご紹介しましょう。

もし皆様が東京で何かを失くしたならば、ほぼ確実にそれは戻ってきます。たとえ現金でも。実際に昨年、現金3,000万ドル以上が、落し物として、東京の警察署に届けられました。

世界を旅する75,000人の旅行者を対象として行った最近の調査によると、東京は世界で最も安全な都市です。この調査ではまた、東京は次の項目においても第1位の評価を受けました。

・公共交通機関

・街中の清潔さ そして、タクシーの運転手の親切さにおいてもです。

あらゆる界隈で、これらの資産を目にするでしょう。東洋の伝統的な文化...

そして最高級の西洋的なショッピングやレストランが、世界で最もミシュランの星が多い街にあり...全てが、未来的な都市の景観に組み込まれています。

私が働いているお台場は、史上初の“ダウンタウン”ゲームズを目指す我々のビジョンの中心地でもありま す...それは都心に完全に融合し...文化、生活、スポーツがユニークに一体化します。

ファントレイル...ライブサイト...チケットを必要としないイベントが、共有スペースにおいて、多くの競技会場 を結び、素晴らしい雰囲気を創り出します。来訪者全てに、生涯忘れ得ぬ想い出をお約束します。

8. 映像上映 - Pulse of the city<

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